第7話
ん、んー。
今はー、五時半か。
いつもより早く起きてしまった。
先輩とデー…買い物をするからだろうか。
そういえば僕って姉と母親以外一緒にどこか行ったことってないな。
あー考えるとますます緊張してきた。
あまり意識しないようにしよう。
少し勉強して、朝ごはん食べて準備するか。
今の時間は十一時。
「う、ふぁぁ。おはようゆう」
「おはよう姉さん」
休日なのに珍しく姉さんにしては早く起きた。
「ゆうー。どうかしたの?そわそわして」
「あーうん。何でもないよ」
「ふーん。姉さんに隠しごとー?」
「何でもないって」
「…まぁ、いっか。それよりゆうの手作りご飯が食べたいなぁ」
「はいはい。分かったから少し待ってて」
僕の姉さんは少し緩い感じだが、勘は鋭いし結構頭がいい。それに家族の僕から見ても結構かわいい。長い茶髪の髪で顔も整っている。
名前は鏡花
名前と反して緩い性格だよなぁ。
でも、女性の中で一番信用している。いろいろ迷ったときには親身になって相談に乗ってくれるし。
それより今日は何にしようか。
うーん。スパゲッティでいっか。
俺が黙々と料理を作っていると、
「ゆうー」
「姉さん、危ないからくっ付かないで」
「はぁーい」
そして姉さんは僕に結構甘えてくる。昔からそうだ。
それからは特に何事もなく作り終え食べ始める。
「いただきます」
「いただきます」
「やっぱりゆうの作った料理はおいしいね」
「そうかな?誰でも作れると思うけど」
「私はこんなにおいしく作れないよ」
「姉さん料理あんまりうまくないもんね」
前料理をしていた時は、あぶなっかしくて見ていられなかった。
「姉さん、僕ご飯食べたら出掛けるから」
「えー。今日は一緒に映画見たかったのにー」
「またあとでね」
「…うん。約束」
「わかったよ」
姉さんがニコっと笑う。
つられて僕も笑っていた。
はぁ、姉さんといると和むなぁ。
そんな会話をしながらご飯は食べ終わり、家を出る時間になった。
「じゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい」
集合時間の十分前くらいに行ったほうがいいんだよな。こういうのって。
僕の服装変じゃないだろうか。
やっぱり嘘でした。ばぁーかみたいなことにはならないだろうか。
あーやめやめ。来なかったら来なかったらで区切りがつくし。
あまり考えるのをやめよう。
僕は黙々と歩き駅に予定通り十分前につく
先輩は何処にいるんだろう。
「だーれだ」
「........先輩です」
「あたり」
ほんとにこの人の何処が他を寄せ付けないんだろうか。
「先輩。その、少し恥ずかしいです」
「ご、ごめんなさい。嫌だった?」
「いや、ほんとに恥ずかしかっただけです」
「それより、この服どうかな」
「........きれいです。似合っていると思います」
「あ、ありがとう」
お世辞でもなんでもなく、先輩はきれいだ。
黒くて長い髪に緑系のチェック柄のフレアスカート?と白い服を着ている。
「じゃあ行っこか」
「はい」
そして先輩は手を差し出してくる。
「........つなぎませんよ」
「....昨日私をびしょびしょにしたのに」
「っう」
それを言われると弱る。しょうがないか。........別に嫌ではないし
「分かりました」
そうして僕は手を取る
「…ありがと」
手をつないだらつないだで先輩は頬を染めている。結構かわいい。
がわざとやっていると疑ってしまう。多分、多分、違うのだろうけど。
「じゃあ、行きましょうか」
「うん、じゃあいきましょう」
そうして、デー…買い物が始まった。
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