応援コメント

第11話」への応援コメント

  • 拝読いたしました。
    すごく僕の好みにかなう小説で、入り込んで読んでいました。いい子でいなさいという母親に、屈折した憎しみを持ちながらも柔順に振る舞う少年の鬱屈とした心情の表現が見事です。少し、自分と重なる部分があって、共感できるところもたくさんありました。

    友人のTが亡くなったとき、遺書を読んで苦しむ主人公の苦悩が、痛くて辛かったです。かたくなった死体に、心臓マッサージを施しながら、思いを吐露するところも好きです。

    自傷に依存するようになり、血を見て苦しみを紛らわせようとするも虚無を感じる。その自傷の描写がリアルでゾクゾクしました。
    父親と会って、感情を爆発させてようやくこれまでのしがらみから開放される矢先で、母親を殺してしまったのは悲劇としかいいようがないですね……。

    とても好きでした。
    読んでいて、楽しかったです。