春香・秋穂誕生祭

 今日はハルとアキの誕生日。会場はこちら、大城の家。うちでやるとサプライズできないからね。


「お初にお目にかかります」

「うむ」


 有杜にいも来てくれた。大城と会うのは初めてだから挨拶中。でもその返答の仕方おかしくない? うむってなんだうむって。


「じゃあ、そろそろ迎えに行こうかな」

「なんて言って出てきてるんだ?」

「『大城の家に仕掛けた爆弾解除してくる』って」

「……それでなんて?」

「『解除しなくてもいいのに』って」

「は!? ほんとにあるの!?」

「ないよ」

「お前ら出禁にしていい?」

「ハッハッハ!」

「いや笑い事じゃないですよ有杜さん!」


 まあいいや行こ。


 ☆


「解除しなくてよかったのに」

「それは本気か冗談かどっちだ」

「さて、どうなんでしょうか」

「艶かしさを出さないで」


 なんて話をしながら、大城の家に着いた。


「最終チェック頼む」

「まあ仕掛けた本人だししょうがないね」


 玄関の鍵は開いてるので、遠慮なくリビングに。


 パーーン

 クラッカーの破裂音。


『おめでとー!』

「わーいありがとー!」

「え、この反応、バラした?」

「いや、こういうときの勘がいいだけだよ」

「さすが我の妹だ!」

「ちなみに爆弾の時点ですでに気付いてた」

「俺のせいですねごめんなさい」


 今回はケーキだけ。さすがに予算がない。


「プレゼントプリーズ」

「気が早い」

「我からはこれだ!」


 猫グッズ。猫耳カチューシャ、猫のバックパック、猫のシャーペン、……


「待ってどんだけあるの?」

「愛の力だ」

「兄貴にしてはやるじゃん」

「この流れでこれ出すの?」


 大城が出したのは見覚えのある黒い袋。


「すまん助かる」

「コウから搾り取らないと……」

「やめてくれ……」


 ちなみに俺はキスだけ。お金がなかったんだ……あっちょっと彩華舌入れないであっちょっとあっ

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