中間試験
勉強会の数日後。中間試験本番。三日間に分けられて試験だ。
「全然勉強してない」
「だろうな」
大城は長命寺さんとイチャラブ生活だろ? あ、字が違うな、性活か?
「今回は俺が文系教科を制覇しそうだな」
「そうはいくか!」
「何!?」
「教科書読みながらしてたんだぞ!」
「勉強してないとは一体」
一応してんじゃねえか。
「幸太! 俺の順位のほうが上だったら何でも言うことを聞いてもらう!」
「いいけど何すんの?」
「君たちとダブルデートしたい!」
「あー、腹痛いから保健室行くわ、点数全部零点でいいよ」
「そこまでしたいのか」
ダブルデートって絶対楽しいじゃん!
「普通に受けてくれ」
「わかった」
「お前が勝った時の約束も決めていいぞ」
「大義のための犠牲となれ……」
「急にどうした」
「俺が勝ったら一週間、長命寺さんと関わるの禁止」
「なんでだよ!?」
「俺らは我慢してんだ! 俺らができないことをしてるお前らは許さん」
「それってs」
「それ以上いけない」
「お前もさっさとやればいいじゃん」
「お前は責任取れんのか?」
「旅館に預ければいいじゃん」
「妊娠中は?」
「学校休めばいいじゃん、どうせ夫婦で旅館経営になりそうだし」
「自営業ってアドバンテージがすごい」
俺もそんな家に生まれたかった。
「たぶんうちも許されるよ?」
「高校時代を子育てで終わらせたくない」
「大学は?」
「子育てでもいい」
「コウの考えって時々わからない」
☆
中間試験は何事もなく終わった。後は結果発表だけ。
「今回は勝てそうだ!」
「気のせいじゃない?」
長命寺さんの様子見たら、目の下の隈がすごかったぞ。彼女に負けるなよ。
後日。俺は一位。双子が同率二位。長命寺さんが四位。大城は七位だった。長命寺さん、すごい頑張ったね。でも一週間大城と会えないので覚悟してください。
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