お風呂

 もうやだ。マジ無理。三人でお風呂入る。ハルアキ成分が欲しい。二人が入った後のお風呂のお湯飲みたい。ごくごく。


「……飲まないでね?」

「なんで心読めるの?」

「伊達に幼馴染やってないよ」

「十三年の付き合いは三人をこんな関係まで持っていったのか……」


 そう。俺らは幼稚園から一緒である。高校までずっと一緒ってすごい。そして婚約までしている。すごい。


「毎日三人でお風呂入ってるからねー」

「でもまだドキドキするよ。肌と肌の触れ合いって大事だね」

「結婚しても一緒に入ってね?」

「承知してます」

「「早く処女もらって? 子ども作ろ? できちゃった婚しよ?」」

「それはちょっと」


 さすがに高校生で子持ちはアカン。学生婚も、世間がどう思うか。世知辛い……


 ☆


 夜ご飯を食べた後、お風呂を沸かして、三人で入る。もちろん全員全裸。アニメだったら謎の白い霧が発生します。


「今日も洗いっこしよ!」

「はいはい」


 彼女らはDカップを活かして俺の体を洗ってくるんです。すごいんです。いろいろ。詳細は省きます。


「男の人の体ってやっぱりすごい……」

「抱いて欲しい……」

「抱かないよ?」


 洗いっこが終わり、三人で浴槽に浸かる。俺らはマンションに住んでるけど、両家の親がお金をだしあってお高めのマンションを契約してくれてるので、三人で足を伸ばして入れる大きさ。ポジションはいつもの。ハルが左、アキが右。


「幸せ……」

「そうだね……」

「ずっと一緒にいたい……」

「そうだね……」

「「一つになりたい……」」

「それはダメ」

「はっ、寝込みを襲えばいいのでは?」

「やめて。というかその発想に今までなぜ至らなかった」

「一緒にいるだけで幸せだった」

「それだけでいいじゃん」

「あと二年もお預け……?」

「頑張れとしか言えない」


 ちなみにお風呂のお湯は飲まなかったし、襲われなかった。

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