人生というものは先が見通せない擦りガラスのようなもので、幻想のような朧げな影の、その輪郭だけを見せて、これが未来の種だよ、と見せることがあります。具体的に言えば先人たちの過去が自分の将来と重なることがある、ということです。祖母の死を通して自分のこれまでとこれからを見据えた冷静な視点の描写は純粋に素晴らしいと感じました。このような小説を書いてくださってありがとうございました。