第2話 愛の夢
恋愛。
ずっと悩み、悩む。
ずっと想い、想う。
そんなことを誰もは経験するだろう。
自分もそんな一人だ。
「今日は、古文をやるぞー、、、、
先生の言葉は響く。
でも。
(あれ? あの後、何て言ったんだっけ?)
また、考えてた。
何をしてるんだろう?
机で勉強してるかな?
僕を想ってくれてるかな?
気になってしょうがないや、
そう言えば、今日は大会で県外に行ってるんだっけ?、、、、、
愛の夢。
題名を聞いてどう思うだろうか?
もともとは歌曲だったそうな。
愛を綴ったものだろうか?
今はピアノ曲だが、歌詞も聞いてみたいな
なんて思いながら、ピアノと向き合う。
三番。きらびやかなオブレガートに、
歌詞があるかのような旋律。
ある人を思う。
一枚、二枚、弾き進めるうちに、
盛り上がっていく。
なんて熱いんだろう。
まるで恋の熱を表すかの様なメロデイに、
心底酔い、ひたすら求めるかのように、
叫ぶ。叫ぶ。
弦を叩くおと、手の震り幅。
眼を瞑り、歌う。
なんて熱いのだろうか。
これを聞いたら、感動してくれるだろうか。
これを聞いたら、喜んでくれるだろうか。
「んっ、、、」
音を外し、唇を咬みながらも、
山場を乗り越えた優越もつかの間、
初めのメロデイに帰ってくる。
落ち着く。安心する。安らぐ、
精一杯優しく、でも思いっきり歌って。
先生にいわれたこと。思い出しながら、
最後。
気持ちを出しきるような上りに、
答えるかのような和音。
振り向いて欲しい一心に、
不協和音、和音、を重ねる。
そして弾ききる。
最後まで引ききれた気持ちと共に、
自分に届いた文通を開く。
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