第50話 男競技と女競技

騎馬戦…

それは重量級のものは土台となり軽量のものが騎手になる苦痛の競技だ

小さいころから土台だった俺は騎馬戦の楽しさを知らない。

「お前ら、この戦い何としても勝つぞ!そうして夢のリア充ライフを過ごすんだ」

「「「おーーー!!」」」

非リア男子が雄たけびを上げる。

味方の俺でさえ若干引いてしまっている。


「目指すは相手軍の親玉ただ一人!」

戦いの火ぶたがきって落とされた。

「全軍突撃ー!」

そう言って自軍を進ませていく。

だが、そんな簡単に親玉へとたどり着けるはずもなく大半がやられてしまった。

「一時撤退!」

だが撤退させてくれるはずもなく一斉に騎馬が向かってくる


「もっと早く逃げるんだ!」

「無理言うな、これが限界だっての」

結局端のほうに追い詰められて一騎落とすことはできたが負けてしまった


指揮を執っていた男は女子や男子から猛バッシングを受けて沈んでいた。哀れ


「次は女子のタイヤ取りか…」

この競技、一見ふわふわした戦いになりそうだが、現実は違う。

女の人の本性(怖い部分を男に教えるためのもの)だと俺は思っている


「なぎ、ケガしない程度に頑張って」

「がんばってくる」


続々と女子がグラウンド中央に集まっていく。

男は何をしているのかというと、推しの子を眺めたり、女性の怖さに震えたりしている。


「やっぱ怖いなぁ」

タイヤを持った女子を2人でひきづっている光景が目に入る。

「あれが修羅場か」

教師人も見かねて止めに行くが、highになっているため声が届かない

ついには女子を抑え始める。

さすがに抑えるのは女性教師が行っていたが、中には抵抗をやめない者もいる。


「そろそろ、体あっためておけよ?」

「ご忠告どうも、余裕な顔しやがって」

「そうでもないさ」

軽く体をほぐし、この後のリレーへの準備を始めた。

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