第46話 高校行事といえば…?
高校の行事一つ目といえば何を思い浮かべるだろうか…
そう、体育祭である。
体育祭とは、陽キャ勢がより一層勢いを増し陰キャは隅へと行く行事である。
「体育祭本気で行くぞ!!」
クラスの核となる男が声を上げればmob陽キャたちも、ウェイウェイと鳴く。
去年は、大玉送りだけに出場という、見事な陰キャぶりを見せた。
そうして、今年も行おうとしていた…
「えー、特例により今年から二人三脚は男女ペアで行うことになった」
担任が淡々と告げる。
男子生徒からは歓喜の声が、女子生徒たちからは悲鳴が聞こえてくる。
「それで、3組作ることになってるからよろしくな」
そう言って椅子に座る。
周りは、お前誘って来いよなどなどといった声が聞こえてくる。
「大樹君私たちやらない?」
なぎがこそっときて聞いてくる。
「そうだね、このままだと全く決まらなそうだからやろうか」
そう言ってなぎと2人で黒板の前へ行く。
「おっ、早くて助かるな。ほかの連中も2人に続け~」
そうは言っても出てこないのが、競技決め。
担任もわかっていたことらしく、それ以降口を開いていない。
「ねえ、一緒にやらない?」
こういった空気になったとき女子のほうが行動力がある。
背はそこそこで、顔は整っておりなぎと同じくらい色白かつ可愛いと言われている
相沢久留巳が声を上げた。
クラスの中でも背が低く可愛い系に分類される春風風紀に声をかけていた。
「僕!?お、お願いします」
そう言って、できた即席ペア。
ひそかに彼、彼女を狙っていたのか男女数人が悔しそうな顔をしていた。
そんな顔をするならさっさと誘っておけよと思ってしまった。
あと一組がなかなか決まらずに他の競技決めへと進んだ。
リレーなどといった目立つ競技への出場希望者が多く別の方で決まらなかった。
俺の目標一競技出場を達成したので傍観していた。
担任が突如俺の名前を呼びアンカーを頼んだと言ってきた。
「ははは、先生は冗談がうまいなぁ」
俺がリレーに出場?ないない。
しかもアンカーだって?意味がわからない
「でも、佐藤が強く推薦してるしなぁ」
「なぎさん?ちょっとお話しましょうね」
勝手に決められて少しイラっとしてしまった。
「ひっ、ごめんなさい。でも大樹君走って体力あるしスピードもはやいからいいかなって」
「はぁ…わかったよ。でも俺のせいで負けても責めないでね?」
そこだけしっかりと了承をもらい体育祭へとのぞむこととなった。
忘れていたが、二人三脚のもう一組は隠れカップルが見つかりその人たちとなった。
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