第42話 続き

「元…お前ってMだったのか」

別に親友がどんなだろうが軽蔑もなにもせず受け入れるが、彼女にボコられて笑顔なのは流石にひきかねない

「Mじゃない。ただ葵がかまってくれてると思うと嬉しくてな」

なんだこのバカップルというかバ彼氏は…

「お前にバ彼氏とだけは言われたくないぞ」

流石、以心伝心や

「仕方ないよ、うん。でも俺殴られて笑ってないし」

「基本葵って俺至上主義みたいな感じでさ、自分の本心をなかなか出してくれないんだ」

それで、さっきは出してたからうれしくて笑ってたと…

「それより、ダブルデートしようぜ?」

「いやだけど?」

なんでわざわざダブルでデートするのかわからない…

「ダブルデートしてる奴は彼女と2人きりだと不安でそれをなくすためにするものだと思ってるから」

*別にダブルデートしてる方を馬鹿にしている訳ではありません


「そういう考え方もできるのか…」

「そういう考え方しかないだろ」

「大体葵さんもデート2人で行きたいだろ…

そういう所だぞ元」

確かになぁ

と感慨深げに頷いていた


「大樹君そろそろ戻ろう」

なぎが葵さんと話終わったらしく呼んできた

「あーい、お先」

そう言ってなぎと教室に戻る。

なぎと話しながら横目でちらりと元を見れば、葵さんと手をつないでいた。


「彼奴らのほうがバカップルだろ…」

「だよね、大体もう階段上ったなんて破廉恥な」

「おっ?割とうぶな感じかな」

「からかわないの!」

ポコポコと軽い力で俺を叩いてくる


「はは、照れてる」

「うるさい~」




「いちゃついてんなぁw」

「なぎさん、どうやら先の段階にすすみたいらしいんですよね」

「ほぉ、それで先輩としてアドバイスをしていたと」

「元君がヘタレたせいで私が先導する羽目になったおかげでそれはもう、素敵なアドバイスが」

「いや、ごめんて…。最初は痛いって聞くからさ」

冗談です。と目を細めながら笑う葵

「今週遊びいこっか」

「はい」


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