第27話 続
薬を飲んで一晩寝たが風邪は治らず今日は学校を休むことになった。
風邪をひいて休んだとのことなので今日の迎えはなしになった。
『大丈夫?放課後に寄るね』
そうなぎからメッセージが届いた。
『何とか生きてるよ。風邪がうつるとよくないから来なくて大丈夫だよ』
そう言って断った。
俺が風邪をひくのは構わないが俺がうつしたとなるといたたまれない
『気にしないで、マスクはしっかりとつけるから』
来る気満々で断ることができない様子なので、渋々了承した。
風邪をひいているが、ただ寝ているだけというのももったいない気がしてついつい動画などを見てしまいがちである。
「流石に今回は辛いな…」
動画を見ていて頭が痛くなってきたのでおとなしく寝ることにした
大樹君が今日休むと聞いて私も休むといったがお父さんに却下された。
「大樹君のことを考えてみろ、もしも風邪がうつったら責任を感じるだろう?」
確かにお父さんの言い分もわかる。でも好きな人が弱っていたら心配になるし看病したくなるものだと言いたい。
私は渋々学校へ向かったが、帰りに寄ることにした。
大樹君に確認メッセージを送ったがうつると悪いから来なくていいと返ってきた。
「うつらないようにすれば大丈夫なんだよね…」
マスクをするから行くと無理に押し切った、大樹君は渋々ながらも了承してくれた。
学校は大樹君がいないことにより男子たちが周りによって来た。
女子のみんなが助けてくれたけど、しつこく近づいてくるので恐怖を感じた。
「ちょっと、なぎが怖がってるでしょ!どっか行きなさい」
一人の子が男子に注意をするが男子たちは聞く耳を持たない。
私は気分が悪くなったから保健室に行ってくるといい教室を去った。
その時男子が付き添って来ようとしたが近くにいた女子に頼み防いでもらった。
「いらっしゃい、どうしたの?」
「気分が悪くて…」
保健室でカウンセリングを受け何とか落ち着いたが、保健室の先生から今日は帰ったほうがいいと言われた。
「私は元気だから大丈夫ですよ」
「無理しなくて大丈夫だよ…」
優しく諭すように先生は言ってきた
大樹君と会う前までは耐えれたのだが、大樹君のさりげない配慮を長く受けてきたからか男子からの耐性が無くなってしまったのかもしれない。
「今日は帰ることにします…」
「教室に行ってかばんを持ってくるね。男子には迎えが来るから大丈夫だと伝えておくから安心して」
そう言って先生は出ていった。
「弱くなったな…」
一人になった保健室でそう呟くのであった。
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