第23話 登校
「歩きにくくないか?」
がっちりと俺の腕に抱き着いているなぎ
こちらとしては柔らかいのと歩きにくいので複雑な気持ちなのだが…
「歩きにくくないよ?嫌だった…?」
「いやじゃないよ?歩きにくくないのかなと思ってね」
このまま学校へ着いたらどうなるのだろう…
そう考えたのだが、昨日の放課後の件に関して大半の生徒が知っている訳だから別にどうとも思われないか
「おはよ~。朝からイチゃついてるね」
校門でなぎの友達が話しかけてきた。
「おはよう。日葵も早く彼氏できるといいね」
なぎ…それは禁句だろ
日葵さんが暗い表情になっていったぞ
「なんで彼氏できないんだろう…見た目そこまで悪くないと思うんだけどな…」
病みモードになってしまった日葵さんをなぎに任せい俺は元のところへ挨拶をしに行った
「おはよう元」
「おはよう、朝から見せつけてくれるね」
それで無意識発言して病み状態にさせてるからね…と視線を向けると、元はご愁傷様だねと言って靴を履き替えた。
朝のことを元に話すと早く同棲しろやKSと口が悪くなってしまった
「同棲て…」
「同棲しますか!」
いつの間にか背後にいたなぎが同棲しますか!っとスマホを取り出してどこかへ連絡を取っていた。
いや、どこかへではない。連絡をするとなればただ一つ両親のところであろう。
「あの…?どちらの方にご連絡を?」
夏輝さんならセーフでもないけど一発で済む。
だが美咲さんなら同棲の可能性が大だ…
「え?お母さんにだけど?」
終わった…
美咲さんに行ったら母さんにまでいってしまう。
返信が帰ってきたらしく、流石に目の届かない場所は学生のうちは駄目とのことが書いてあり安心した。
だけど、と続きの文章が送られてきた。
今住んでいるマンションと同じところならいいよと書いてあった。
どういうことなのか、なぎの端末を借りて聞いてみると
私たちが住んでるマンションで同じ階層なら別に2人だけでも問題ないよね。
という意味不明なことが返ってきた。
「意味が分からない」
ひとまず父さんに事の事情を伝え夏樹さんにも協力してもらうように頼んでおいた。
高校生かつ付き合い立てなのでまだ早すぎる
「楽しみだな~」
なぎの中ではもう同棲生活が始まってしまっているらしい。
ぐへへ…と言った女の子がしてはいけないような顔をしていた
そんな彼女の顔を手で覆い隠し周りから見えないようにした
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