第一章

第二話 入学式

「ここが学校かーーー」

龍斗は、初めての学校に感動しながら歩いていた。

ここは、国際魔道兵士育成学校という世界にいる普通の学生と違って異能の力を持っている生徒の通う学校だった。

そして、異能の力を持つ生徒達は13歳になると強制的にこの学校に入るという義務に世界はなっているのだった。

「こんにちはー!」

学校の正門で学校の上級生達が、入学式の生徒達に挨拶をしていた。

そして、この学校では入学式が終わると適正検査として世界の学者達が作った魔力水晶に手を当てて自分の能力と魔力数値とクラスを決める検査が行われるのであった。

「さて、行くか!」

そして、龍斗は家族と一旦別れて入学式の場所へと移動した。

すると、一人の先生が龍斗を見つけると「星宮君かね?」と龍斗の近くに近づいて龍斗に聞いた。

龍斗は、素直に「そうですけど・・・」と自分はなにかしたかと動揺しながら周りをキョロキョロとしながら話しかけられた先生に言うと、先生は「ちょっと学校長の部屋まで来てくれるかな」と言って先生に連れていかれるがままに学校長の部屋に向かった。

「ここです」

「は、はい・・・」

そして、龍斗を学校長の部屋に案内した先生は学校長の部屋を開けて龍斗を入れて行ってしまった。

「こんにちは、龍斗」

「あっ!?、テオ君!」

龍斗は、ヨーロッパで共に活躍していた軍人のテオ・オスクロルに久しぶりに出会って驚いていた。

そして、龍斗との久しぶりの再開にテオも嬉しそうにしていたがここでは学校長なので龍斗に「龍斗、一応ここでは学校長だからテオ君はよしてくれ」と上品に言った。

それを聞いた龍斗は、しょうがないと思いながら「わかった」と言った。

「まあ、君と僕だけの時はテオ君でいいよ」

「はーいよ!」

そして、龍斗とテオ学校長は入学式が始まるあいだまで話しをしていた。

すると、一人の先生がテオ学校長に「テオ学校長、入学式が始まります」と言うとテオ学校長はスーツを着て入学式の会場に龍斗と共に向かった。

「それでは、龍斗」

「わかったよーん」

そして、龍斗は入学式の生徒の椅子の場所に向かいテオ学校長は入学式のステージに向かった。

「俺の席はここか!」

龍斗が席に着くとテオ学校長がステージに立った。

「それでは、これより第百七回入学式を開始します、生徒の皆さんご起立ください」

入学式の生徒達は一斉に立ち上がると、テオ学校長が「皆さんどうも、この学校の学校長のテオ・オスクロルです」と言って話し始めた。

そして、一時間にわたる入学式が終わり龍斗は学校のクラスを決める適正検査に向かった。

クラスはSSクラス、Sクラス、Aクラス、Bクラス、Cクラス、Dクラス、Eクラスと七つに分けられることになった。

当然上のクラスに行けば行くほど、将来が安定した魔道兵団に入れると生徒達は身に染みて思っていた。

「よし、適当にやるかー」

龍斗は、自分がどれほど規格外かをこの適正検査で分かることになるのであった。

龍斗の規格外を一番身に染みていたテオ学校長は龍斗にとても期待していた。

「頑張ってくださいね、龍斗」

テオ学校長は、窓越しに龍斗の動きをもう一人の先生と見守っていた。


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