『のうコメ』SS(3/8) カナデの知らないUOG製品の世界




謳歌  『あ、奏っちだ。ねえねえ、あそぼーっ!』

奏   「それはいいけど、背負ってるその巨大なリュックはなんなんだ?」




 『ふっふっふ。これはね、お父さんの会社で開発中の試作品達だよっ! あたしが協力してるものも結構あるんだ!』

 (謳歌の父親が社長を務めるUOGは、日本有数の大企業だ。その事業内容は多岐にわたっており、数多くの分野で大成功を収めているが――)

 


「……大丈夫か? 前に見せてもらったボツ製品はどれもこれも相当ひどかったけど」

『あはは! 企画会議をクリアした正規の製品は、あんまり面白みがないからね。遊ぶならやっぱりプロトタイプだよ! って事でまず最初はこれ!』



「なんかめちゃくちゃポップな色遣いでかわいらしい感じ銃だな。子供用のオモチャか?」

『ううん。これは『性格完全破壊銃』だよ』



 「なぜ最初にそんなヤバすぎるのを持ってきた!」

 『あはは! 破壊されるのはほんの一瞬で、そのあとすぐに元に戻るからだいじょーぶ。ムチで打たれて喜んでる最中のお母さんに使ってみたら、一瞬だけ真顔になったあと、すぐに気持ちよさそうな感じに戻ったから』

 


 「やっぱりお前んちどーかしてるぞ!」

※遊王子夫妻のスキンシップは、完全に双方の同意のもとで行われています。決して真似をしないでください。



 『奏っち、一発いっとく?』

 「その説明きいていくわけねーだろ!」

 


 『ばきゅーんっ!』

 「うわやりやがったこいつ!…………ってあれ、特に何も起こらないぞ?」

 『あれ? おかしーなー。一瞬だけど効果は絶対現れるはずなんだけ――』



【選べ ①とてもおいしい物が出現する ②とても楽しい物が出現する】


   

「う、うおお、マジか! 俺じゃなくて選択肢の人格(?)が破壊されていい内容になったぞ!」

『あ、そっちに作用しちゃったんだね。でも奏っち、ほんとに一瞬だから早く選ばないと――』



【選べ  ①とてもいやらしいモノを露出する ②とても楽しい気分になれるモノを吸う」


 

 「戻るの早すぎだろ! てか②とか、どう考えても怪しいオクスリじゃねーか!」

 『そんな変な選択肢だったの?』

 


 「……ああ、俺は今からちょっと変態的な事をしなくちゃならない……悪いけどちょっと目を瞑っててもらえるか?」

 『あ、ちょーどいいや。じゃあこの『性格完全破壊アイマスク』をつけて待ってるね』

 


 「そのバリエーション必要ねえだろ! まあこの際謳歌の目が隠れればなんでもいいか……じゃあ①を選んで……と……う、うおおっ! 急にチクビの周りの服が破れた! いやらしいモノってこれの事か…………ぐっ……ハズいが、まあ謳歌はアイマスクしてるし、辺りには誰もいないし、被害は軽微だな……お、服の破れが修復されたな……謳歌、もうアイマスク外していいぞ」

 


 『……甘草君、もう一度その粗末なチン○を露出してもらっていいかしら?』

 「破壊というか別人になってるじゃねーか!」

  


『あはは! でもこんな感じで一瞬で戻るからだいじょーぶだよ』

「どう考えても大丈夫ではないと思うが……ん? リュックからなんか落ちたぞ」



 『ああ、『性格完全破壊粉』だね』

 「そのリュックそれしか入ってねーのかよ! てか性格壊す粉ってそれもどう考えても怪しいオクスリじゃねーか!」



 『まあまあ落ち着いてよ奏っち。たまたま被っちゃっただけで、他にもたくさん試作品あるからさ……あ、これなんかどう? 超ゼンマイロボ『ブリキ君』だよ!』 「ん? なんか随分古めかしい感じだな。このゼンマイを巻いて遊ぶのか?」



 『あ、奏っちストップ! 『ブリキ君』はあくまで観賞用なんだ。UOGの技術の粋を集めた超高性能AIが搭載されてるから、起動させると半分くらいの確率で反乱して人類が滅ぼされるかも、って』

 「即刻破壊しろや! そんな危険なもんにこんな昭和の外見させるんじゃねーよ!」



 『あ、でも大丈夫。かわいそうだからなるべくやりたくないんだけど、どうしようもなくなったら、塩かけると溶けてなくなるから』

 「なんでナメクジみたいな性質してんだよ! ブリキじゃねえのかよ!」



 『塩かけると溶けるブリキを開発するのに数億円かかったってお父さんが言ってた』

 「道楽ってレベルじゃねーぞ!」



 『お母さんを叩くムチの開発に数百円かかったってお父さんが言ってた』

 「そこはもうちょっと金かけてやれよ! せめていい素材で叩いてやれよ!」



 『よく分かんないけど、粗悪品の方が興奮するんだって』

「知らねえよ! てかもう尺がほぼ終わりなんだがお前の母ちゃんの性癖の話で終わっちまうじゃねえか! UOG製品もまだヤベえのしか紹介できてないし……こんなんじゃ終われないぞ」



『あはは! へーきへーき、ここに『奏の知らないUOG製品の世界2 に続くスイッチ』があるから!』

 「自由すぎるだろ!」


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※新作、『二人の美少女に挟まれながら別の美少女の悩みをいていたら、全ての美少    女が俺の事好きになった』もよろしければどうぞ。

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