第2話 吸血鬼
その日の夜、僕は少女の看護をしてた。看護といっても特に目立った傷もなく少し擦りむいていた所を手当したぐらいだが…
「ん…」
どうやら目が覚めたらしい。
「えっと、大丈夫ですか?」
とりあえず僕はそう聞いた瞬間、
「ねぇ?」
そう聞かれたので
「なんですか?」
「貴方…美味しそう!」
そういった瞬間その少女は僕に襲い掛かってきた…
「う、う〜ん」
そこで僕は目を覚ました。
「あれ?生きてる…?」
正直生きてる気がしないんだが…
「あっ、起きた」
その声が聞こえた時、僕は全身が恐怖で動かなくなった…
「貴女は…一体…」
僕は恐る恐るそう訪ねた。
「私はルナ。後そんなに怯えなくても平気だよ〜」
「は、はい」
そうは言ったものの実際の所、全然恐怖が抜けないんだが…
「それで貴方の名前は?」
「紅 秀です…」
「紅くんか〜。あ、敬語なしでいいよ〜」
「分かった」
正直僕も敬語は慣れていないから助かる。
「それで、ルナはなんで僕を襲ったの?」
そう聞くと、ルナは
「貴方の血があんまりにも美味しそうだったから、つい…」
「血?」
そんな吸血鬼でもあるまいし血を欲しがるなんてことは…まさか…
「あの、ルナってもしかして…」
「ん?」
「人間じゃなかったりする…?」
「そうだよ。私は人間じゃない…」
「うん」
「私は…吸血鬼だよ」
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