第3話 家族との別れ
鑑定ノギを受けてから3日がたった
俺は親父の部屋に呼ばれていた
「親父、なんの用?」
「実はなお前明日から王都に住め」
おいおい、冗談だろ?
「え?」
「お前、兄貴を覚えているか?」
「あぁ、トモお兄様のことですか?」
「うん、その兄貴でOKだ」
我が家は4人兄弟だ
1番上が、ヘレウお兄様、今は騎士団団長をしている23歳の化け物
2番目がソレル姉様、今はSランク冒険者らしい18歳らしい
らしいというのはあったことが無いので分からないのだ
3番目がトモお兄様、確か1番普通だった
12歳で学生だったな
「トモお兄様が何かあったんですか?」
「実はな、飛び級して教師になったらしいのだ。」
訂正します。トモお兄様は普通じゃありませんでした
「で、僕に見てこいと」
「いや、あいつも初めての生徒が弟なら安心するだろうし、お前も初めての先生が兄だと安心するかなと思ってな」
「分かりました。明日に備えて準備してきます」
「これ俺が言うのもなんだがそれでいいのか?」
「はい、授業サボっても怒られなさそうなので」
「サボる気でいるのか………」
「では、失礼します」
「え、あ、ちょ」
何か言いかけていたが、俺はドアを閉めた
お母様は、今はいない正確にはおじいちゃんの家にいる
ここ、2,3ヶ月おばあちゃんの体調が優れないらしい
なのでお母様は付きっきりで看病してるらしい
―――――――――準備終了
王都に着いたら冒険者にでもなろうかな
そんな事を考えていたら
コンコン
とノックの音が聞こえた
「はい、誰でしょう?」
「私だ」
「お父様でしたか何用で?」
「王都に連れていきたいメイドはいるか?」
「サキですサキを連れていきたいです」
「そうか、サキに伝えておく」
「ありがとうございます」
この会話が俺たちの最後の会話になった
―――――――――――――――夜
「……様………様…く……タクヤ様!!起きてください!!!至急旦那様の部屋に!!!」
「どうしたの!?サキ!?」
「旦那様が、旦那様が亡くなられました!!」
そう言うとサキは泣き崩れた
「嘘だろ?親父?なぁ?なんでだ?」
(おいアラン聞こえるか?)
―なんだい?
(なんで親父が死んでる?)
―寿命だね
(昨日まであんなに元気だったのに?)
―あぁ、人間はそう言うもんさ
(俺は、どうすればいい?)
―王都に行って兄貴達に知らせてやれ
(わかった)
アランと話、俺は涙を拭った
「サキ、行くぞ」
「うぅ、何処にですか?」
「王都だ」
「今じゃなきゃダメなんですか?」
「俺達がここで泣いても何も変わらないお姉様なら蘇生魔法が、ヘレウお兄様なら教会にツテがあるかもしれない!!急いで連絡をとるために!俺のステータスならすぐに着くはずだ!!」
「分かりました!では連れていってください!!」
「あぁ、もちろんだ」
[おい、タクヤ]
(誰だ?)
[俺だよエンシンだ]
――――――――――――――――――
続きます
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