第3話 初の触れ合い

 放課後、冬雪ふゆきは図書室へ向かっていた。


 夏海なつみは弁論の練習のない日は、図書室で勉強してから帰るのを知っていたからだ。


 部活は「家の用事がある」と理由を付けて、休んでいた。


 そうまでしても、夏海に頼みたい事が有ったのだ。


 あ、居た!


 窓際の机で勉強している夏海の姿が目に入る。


 静かに近づいて、密やかに声をかける。


「ナツ」


「あれ? どうした? バレー部は? 」


「うん。家の用事が有るって嘘ついちゃった」


「え? なんで? 」


「えっと。……その。 なんていうか…… 。来たんだ。 アレ」


「なに? 」


「だからっ、、、精通が来た」


 ボソボソと伝える。


「ええっ!?」


「シー‼︎ 大きな声出さないで」


「それで、どうして部活休むんだ? 」


「それは…… ナツ、今日これからウチ来れない? 」


「!」


「ナツに、その、教えて欲しいんだ」


「分かった。 行く」


「ありがとう」


 慌てて道具を片付け、帰路についた。


 自宅へ帰り、2人はベットに座っていた。


 何となく気恥ずかしくて、中々本題に入れない。


「あのね」


「うん」


「この前、夢精しちゃったんだ」


「うん」


「でね、そうならないように、時々自分でした方がいいって聞いて」


「うん」


「あの時、ナツ、言ってたろ? 抜きっこしようって」


「そうだな」


「それで…… ンッ! 」


 突然、キスをされた。


「ゴメン。このシュチュエーションにドキドキしちゃって、ホラ、コレ」


 手首を掴まれ、ナツの股間に当てがわれる。


「あっ! 勃ってる! 」


 再びキスをされ、それと同時にベットに押し倒される。


 先日の触れるだけのキスではない。


 唇を食んで来たり、舐めてきたりしている。


 そのうち息苦しくなって、口を薄く開けると、今度は舌が入って来た。


 蠢く舌が、口の中を蹂躙する。


 気持ち悪そうな行為なのにもかかわらず、初めてのソレは酷く気持ちよくて、酔ってしまいそう。


「んんっ! 」


「どうした? 」


「…… 僕も、勃って来た」


「ホントだ」


 服の上から撫でられただけで、快感を拾い思わず声が出てしまう。


「あっ…… 」


「脱がすよ」


「うん…… 」


 先程のキスで、すっかり感じ入ったお陰でソレはすっかり立ち上がっており、先端からは蜜が漏れ出ていた。


 夏海は、指で蜜を掬い取ると先端に塗り広げ、クニクニと刺激して来た。


「あぁっ!」


「どう? 気持ちいい? 」


「あっ。ん。 スゴくいい」


「こうして、滑りを良くして、扱くと気持ちいいんだ」


 今度は冬雪のモノを握り、上下に動かした。


「うわ。 …… あっ。 すぐに出ちゃいそう」


「良いよ。出して」


「うっ。 …… ぁあ」


 勢いよく出た白濁は夏海の手を汚した。


「あっ。 ゴメン」


「別に、良い。 今度は俺のしてくれる? 」


 ティシュペーパーで手元を拭いながら答える。


「うん。脱がすね」


「あぁ」


「うわっ。 スゴイ。僕より大きい」


「そうか? 」


「うん。全体的に。 で? こう握ればいい? 」


「そう。 もう少し下で…… うん。そんな感じ」


 夏海のソレに絡めた冬雪の指ごと握り込み、力加減や動かし方を教えてくれる。


「はぁ…… いい。自分でするよりスゴくいい」


「良かった。早くする? 」


「うん。頼む」


 上下に動かす手の動きを、早めてやる。


 暫くすると、ドクンと嵩を増したソレはビクビクとソレ自体が生きているかのように、数回に分けて夥しい量を吐き出した。


「ごめん。 最近抜いてなかったから」


「全然いいよ。 それよりコレ。 どうしよう。また、なっちゃった…… 」


「えっ?!」


 視線を下げると、冬雪のモノが再び元気になっている。


「なんだか、ナツの見てたら、ムズムズしちゃったんだ。そしたら、こうなった」


「マジで? なんか嬉しい! 待って。俺ももう一回イケそう。 兜合わせしよ」


「いいよ。 でも、兜合わせってナニ? 」


「大丈夫。 教えてやる」


 その前に、と三度キスをされる。


 今度は、すぐに舌が入って来た。


 慣れた冬雪も自分の舌を差し出し、絡め合う。


 ピチャピチャと響く水音が鼓膜を刺激し、その刺激が下腹部に熱を集めるかのようだった。


 いつのまにか、夏海も硬度を取り戻し、雄々しくそそり勃っている。


「フユ? キスで感じる? 」


「うん。…… スゴく気持ちいい」


「良かった。 じゃ、ココは? 」


 胸の先端をいじられ、思わず、ヒャっと声が出てしまう。


「うーん。 くすぐったい」


「じゃあ、コレは? 」


 今度は、舌先でつつかれ、ペロリと舐められた。


「ンッ…… 」


「可愛い。 感じる? 」


「分かんない。 でも、変な感じ…… 」


「きっと、そのうち感じるようになる」


 そう言って、また、唇を合わせた。


 唇を食みながら、昂りを擦りつけてくる。


 お互いの蜜が絡んで、快感が走る。


「ヤバい。これマジヤバい」


 夏海も感じているようなのが素直に嬉しいが、強烈な快感に、冬雪も余り余裕がない。


「あっ。 また。 また、出そう」


「今度は一緒にイこう」


 2人の屹立を合わせて握られる。


 冬雪もソコに手を合わせ、一緒に昇っていく。


 一気に射精感が高まった。


「あぁ、ナツ、もう、ダメ」


「うん。俺も」


 2人合わせて昇り詰め、同時に果てたのだった。


 それから、2人ベットに横になり、何をするでも無く天井を眺め、賢者になっていた。


 なんとなく、目が合うと照れ臭くなり、少しはにかんだ。


「ナツ。 今日は無理言ってゴメンね。でも、スゴく良かった。またしたいかも」


「うん。俺も。フユが可愛く見えてどうにかなっちゃいそうだったよ」


「なっ! 可愛くないよ!」


「俺にとっては、可愛いよ」


「もぅ。 ……なんかね、何か2人したくなった」


「今、しただろ? 」


「そうじゃなくて! 何か目標みたいな事」


「目標? どんな? 」


「うーん。登山とか」


「登山ね。キャンプとかも良いかも」


「あ、良いね。 でも、僕虫苦手」


「山にも虫いるだろ? 」


「あ、そっか。。 ねぇ!旅行は? 」


「良いね! 海外行って、英語が通じるか試したい‼︎ 」


「それ良い! シンガポールは? 英語圏だし、アキのおばあちゃんも居るから安心だよ! 」


「スゴく良い! 親に相談してみようかな」


「そうして! きっとウチは大丈夫 」


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