第2話

「どうすればいい?」


「なにかあったら私に連絡して。すぐに」


「わかった」


「早ければ早いほどいいわよ」


「うん」


事故とか自身とかは予知できない真里沙だが、霊的なことはそれが起こる前に感知するようだ。


どういったメカニズムによりそんなことが可能なのか俺にはさっぱりわからないので、一度彼女に聞いてみたことがあった。


すると「言っても霊感のない人にはわからないわよ」とはぐらかされてしまった。


おそらく、その通りなのだろうが。


俺はまた聞いた。


「それはいつごろ起こるんだ?」


「正確にはわからないけど、だいたい二週間後くらいかしら」


「そうか」


「しつこいようだけど、なにかあったら早く知らせてね」


真里沙はそこで口をつぐんでしまった。


なにか言いたそうな素振りだったが、それ以上はなにも言わなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る