2:ベタな出逢いのプロローグ=Sideアカリ
なぜって…起きると
おかげで最近は汗のにおいが気になってきたから、シャワーを浴びる為に一時間早く起きなくちゃいけない。
じゃないと、アタシの『
シャワーを終える、髪を
今日は終業式だから、最低限の物だけ
もちろん、登校にはまだ早すぎる。
ここからが、アタシの日課の始まりだ。
玄関を出たら縁側に回り込む。
すぐ隣に
特に鍵も付いていない扉をさっくりくぐれば、隣の家の玄関は目の前だ。
おばさんから
けど、
「はぁ~あ…また、不用心なんだから…。」
男の
ご飯を炊く準備をささっと済ませて、冷蔵庫の中と相談して、
アイツがお気に入りのコーヒーメーカーを作動させたら、キッチンの隣にある一室の
もう3年になる日課の1つがこれで、
おばさん達に挨拶を済ませたら、2階に上がる。
一番奥のアイツの
やたらと物があふれ、部屋の四隅の一角に至っては、去年アイツがハマって作った、やたらと
アタシは勝手にサイバースペースって呼んでるけど、今のところ口に出して呼んだ事はない。
「長い付き合いだから、たぶん伝わる気はするけどねぇ。」
さて、ターゲットがいないのであればここに用はない。
久し振りに、アイツの部屋にお邪魔するとしましょうか。
2階の一番奥の部屋、扉の前に立ち、念の為にノックをする。
…、…。
ちょっと?妄想1ってなに。
コホン…と、小さく何かを
男子にしては
ちょっと可愛いと思ってしまった自分に、少しばかり顔が熱くなり…
…正直すまんかった、とただの八つ当たりを内心認めつつも結局は止めないアタシ。
ターゲットの耳元に顔を寄せ、そのまま…においを
……………ぇ、あれ?
って違う、違う!どうしたアタシ!?…変態か!
待って待って?これはその…アレよ、決して良いにおいとかではないんだけど、何となく落ち着くと言うか、安心感を覚えると言うか、そう!昔から知ってるにおいだから
…………。
……ぃ…、
………ぃ、
……ぃ、いっそ、殺せぇえーー!?
実際には叫ぶわけにもいかず…心の中だけで、声にならない声を
そうして自分自身の、思わぬ行動にひとしきり
考えてみれば、全部コイツが悪いんだ!(※いいえ、ただの八つ当たりです)
今度こそ、コイツの耳元に
「お・は・よ、ユキちゃん。」
ガバッ!とマンガなら
「
女の子みたいに呼ばれるのが嫌なのは相変わらずの様だ。
文句を言いつつも、おばさんの
「はい、おはよー。さっさと準備しなさい。もうすぐコーヒーも出来るから。」
「…アカリ?…ここは俺に任せて先に行け…俺の
私は知っている…この程度でユキが起きるわけがない事を。
本当の
…まぁ、残りの8%だった日にはアタシの作った朝御飯が夜ご飯に回される羽目になるんだけど。
ユキに比べれば食べるのが遅いアタシは、このままキッチンに戻り、朝御飯(たぶん)を完成させて、先に食べているのが大体いつもの流れで、当たり前の様に今日もそうする。
しばらく掃除してやってないから、少しホコリが目につく廊下と階段を横目に「明日から夏休みだし、初日から掃除にきてやろうかな」なんて考えながらキッチンに戻ってくる。
こらそこ!今何入れてんのこいつ!?バカじゃん!とか思ったヤツ、文句があるならやってみてからにしなさい!
そして、文句を言った自分を
さてさて…ご飯が炊けるまで20分位かかるから、この間にオカズを作ってしまう事にする。
毎朝、卵を1品は用意してるんだけど今日はオムレツにしようっと。
--そんなこんなで、ご飯もオカズも用意が終わったらユキを待つ事なく食べ始める。
「いただきますっと…。」
今日の
「あれ、遅い…?まぁ、もう少ししたら降りてくるか」
特に気にもしないで、今日は8%の日なんだろうくらいにしか思わず、そのまま食べ続けていたものの…。
「食べ終えてしまった…。」
スマホで時間を確認すると、7時半を過ぎたところ。
朝の
どうしようかと少し悩んだ結果、たまにはアタシもコーヒーを飲んでゆっくりしても
--この時の選択を、まさか
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