しかし、彼女は0時を過ぎても現れることは無かった。

僕も流石に心配になってきた。もし明日の朝まで現れなかったら彼女の家まで行こう。そう思い彼女を待つ。

すると、一時間ほどして玄関からノックする音が聞こえた。彼女がようやく来たようだ。急いで玄関に向かう。

「遅かったね、心配したん・・だ・・・よ。」

 扉を開けながら僕はそう言い彼女の姿を目にとらえた時、言葉を失った。そこにいる彼女の服はいたるところがほつれ、顔には傷があり、髪はぼさぼさだった。

そして太ももに流れるもので嫌でも彼女の身に何が起こったのか理解させられた。

「ごめんね。遅くなっちゃった。」彼女の顔は笑う。でも目は笑っていなかった。

「とりあえず、お風呂貸してくれないかな。綺麗にしたいの。」立ち竦む僕に彼女はそう言った。なので、一緒にアパートに入る。

 シャワーの音が聞こえる、僕は自分の無力さを呪う。

 最低な記念日が過ぎていく。

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