第3話当日まで
頭の狂った信者と見学の約束をしてから二日たち、遂に明日が見学当日となった。
普通の人ならあんな頭のおかしな人がいるところなど絶対に行きたくないと言うだろうが、俺は逆に行きたくてたまらなかった。
俺の通っている学校は周りの人から見れば、いわゆる進学校だ。だが、入るのにはなんの苦労もなく入れたし、授業はつまらないので一日中睡眠時間だ。それでも、テストは毎回上位なので先生には何も言われない。そんなつまらない場所に毎日言って寝ない訳がないのだが、この二日間は一睡もしなかった。楽しみすぎてずっと興奮状態のようなものに陥ってしまっている。だから夜も寝られない。いつも長い時間寝るタイプではないが、寝ないと頭が回らないから寝ようとするのだが、全く寝られる気がしないので、諦めた。
そんなこんなで、結局その日の夜も寝ないまま、その宗教の教祖の元へ向かった。
天気は快晴。雲一つない快晴だ。何も空になさ過ぎて吸い込まれそうになる錯覚に陥る。
これまで通ったことのない細い道を奥へ奥へと進んでいくと一件の民家があった。その民家の周りには草が生い茂り、この道からしか入る事ができないようになっているようだ。万が一変なことをされた時のために脱出ルートを確保しておきたいところだが、そんなことはせずに済んだ。なぜなら、この民家は断崖絶壁の崖の上に建っていたのだから。
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