第8話 戦争会議②
「犯人は一体何をしたくてこんな事をしているんでしょう」
私は、辻村司令官が言ったことを繰り返し言った。
「それが今1番わからない事だと思うよ」
「この犯人って本当に証拠残さないですよね」
「あんだけ派手にやっておいて、逆に凄いよね」
私たちが話している間に話は進んでおり、被害状況の話になっていた。
「被害状況は、今回は家屋10棟が全焼、一部被害が50棟、今までのと合わせると200棟を超えます」
会議室がザワザワした。
「報告は以上です」
「200棟は凄いですね」
私は瑠衣斗さんに耳打ちした。
「このまま捕まらないと被害が拡大化しすぎて、手に負えなくなる」
瑠衣斗さんは真面目な顔で言った。
「ここで、多摩大佐から鹿野中尉と佐藤少佐から話があると聞いているが、鹿野中尉、話とは?」
(あ、やば!)
私と瑠衣斗さんは慌てて立ち、話を始めた。
「はい、お話したい事は今回の犯人についてです。私たちは、今回の犯人の目的は特殊戦官を殺す事だと考えています」
会議室にいたみんなが驚くのが見えた。
「それは、どうゆう事か教えてもらえるかい」
「はい」
私は返事をして瑠衣斗さんにパスした。
「まずはこれを見てください」
そう言ってスクリーンに映し出されたのは、今までに防犯カメラに写っていた犯人の映像だった。
「解析班に確認してもらったところ、この映像すべてがハッキングされた物だという事がわかりました」
「ハッキングだと⁉︎」
辻村司令官は、私が話した時の多摩大佐と同じ驚き方をした。
「今の時代は、昔とは違いハッキングよりも魔法で乗っ取られてしまう事ばかりになってしまっているため、ハッキングの防御ソフトさえ、使われていません。つまり、この世界の防犯カメラはハッカーにとっては自分の手のように操れるんです」
「だから、映像のすり替えなど、あさめしまえだということか」
みんな、唖然としていた。
「このことを踏まえると、なぜ犯人はわざわざハッキングまでしてあたかもここにいるようにする必要があるのでしょうか?」
瑠衣斗さんはそう言って私にパスしてきた。
「カメラに写っていることを見つけて、必ずくるものが、2組。1組目は騒ぎを聞きつけてやってくる野次馬やレポーター、2組目は・・・・・
特殊戦官です」
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