よくある1つの

@ayano00runa

仕方のないことだと知っている

もう散々聞き慣れたその言葉に溜息を吐く。

それは疲れや呆れからではなく、悲しみからつい溢れだしてしまったもので。

とっくに知っていて理解もしていたはずの言葉は重くのしかかり痛みつけてくる。

ああ、分かっている。出来損ないだということも、継ぎ接ぎだらけだということも。だが、他人に言われると苦しくなるのは何故だろうか?こんなにも息をし辛いのは何故だろうか?

また1つ溜息を吐く。傷ついてしまった自分へ向けたものだ。なんて情けないやつだ、落ち着いて考えてもみろ?そんな言葉、今まで何回も聞いてきたじゃないか?何故今になってそんなに私を傷つける?私は何故こんなに傷ついてる?

分からない。何も分からない。

分かるのは、自分が変だということくらいだ。なのに、それなのに何故…

彼らが罵ったそれを未だに好きでいるのだろうか?

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