第4話

「さくら、魚はいるの?」

「いるよ。ここは、小さな水族館もあるからね」

何者なんだ?ここは・・・


「で、何種類いるの?」

「100種類しかいないよ」

さくらは、淡々と答えるが、それは、「しか」ではないです。


「名前は、付いているの?」

「うん、付いているよ。泰道くんも、覚えてね」

努力します。


「まあ、法律上で飼えないのは、飼ってないけどね」

ごもっとも・・・


「あっ、ここでは動物たちも、従業員扱いだから、飼うといのは、間違いだけどね」

確かに・・・


「じゃあ、晩御飯までは、自由にしてね」

「了解」

「ここは、ユニットバスになってるけど、浴場もあるからね」

「わかった」

さくらは、ポチというネコをかかえて、部屋を出た。


その時に、フクロウが飛んできた。


フクロウカフェというのは、聞いたことがある。

でも、夜行性のフクロウを、どうやって昼間に活動させているのか、気になる。


部屋のカーテンレールの上にとまり、辺りを見回す。

そしてまた、飛んでった・・・


「そういえば、昔フクロウの羽をヒントにした、新幹線があったな・・・」

カッコよかったのだが、その形状のために、あまりお客は載せられないので、

製造はストップされた・・・


まあ、今はどうでもいいが・・・


「泰道くん、竜、来なかった?」

「もしかして、フクロウ?」

「うん、来た?」

さくらさんは、尋ねる。


「名前は知らないけど、フクロウなら一羽来て、すぐに出てったよ」

「ありがとう」


去って行った・・・


せちがない人だ・・・

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