第3話

「とりあえず、部屋に案内するね。荷物は届いているから」

「あっ、ありがと」

「気がねしなくていいよ。みんなには、後で紹介するから」

「うん」


辺りをみまわす。

老若男女、いろんな世代がいる。


気のせいか、生気に隔たりがある気がする。


「気がついた?」

「うん」

「来たばかりの人は、今の君みたいに、半分死んでるね」

「否定はしない」

「でも、ここにいると、すぐに生き生きしてくるよ」


まあ、そのためにきたのだが・・・


「ここでの、決まりをひとつだけ言っておくね」

「何?」

「ここでは、ファーストネームで呼び合う事。後、敬語は禁止」

「年配でも?」

「うん。でも敬称はつけてね」

「了解」


周りを見る。

ネコやイヌが、たくさんいるな・・・


他にも動物がたくさんいる。


「あの子たちは、ここの従業員だよ」

「そうなの?」

「うん」


動物がたくさんいる、静養所はあるが、ここの多さは異常だ。


「お待たせ。ここが君の部屋だよ」


随分とこじゃれている。

1人部屋なのか・・・


「じゃあ、疲れたと思うから、夕方まではくつろいで」

「ありがと」

「こちらこそ。ありがとう。仲良くしてね。泰道くん」


窓からは海が見える。


風が心地いい。

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