第2話
見えていても、やはり遠い。
都会暮らしの上に、静養のために来た僕には、酷。
「迎えに来てくれてもいいのに」
完全に退化しているな・・・僕・・・
そうこうして、20分・・・
ようやくついた・・・
名前は・・・「かすみ静養館」・・・
おとめチックな名前だな・・・
入ろうと思ったが、人がいる。
少し待とう・・・
あそこが駅か・・・
ここからだと、小さいな・・・
「あのう、こちらにご用ですか?」
女の子に声をかけられた。
「あっ、僕は今日から、ここでお世話になる・・・」
「あっ、聞いてます。君が、会田泰道(あいだ やすみち)くんね」
「そうです。よろしくお願いします」
ここの関係者かな・・・
「私は、ここのヘルパーの、椎名さくらと言います。よろしくね」
「よろしくお願いします。椎名さん」
「さくらでいいよ。同い年だし・・・」
「ということは・・・さくらさんは・・・」
「17歳。君と同い年よ・・・あっ、さんはいいからね」
いきなり女の子を呼び捨てなんて出来ないのだが・・・
「君の事は、泰道くんっていうからね。よろしく」
差し出された手を握る。
あたたかい・・・
「ところで、泰道くん」
「何?」
「腹は黒くないよね?」
やはり、訊きますか・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます