K (二次創作)

 BUMP OF CHICKEN「K」の歌詞世界を短歌で表現し、連載の書式に従って十連のうたで詠みました。


 オリジナルの短歌ですが、内容は二次創作となります。

 著作権の関係で残念ながら、こちらに原曲の歌詞を掲載することは出来ませんが、動画なども配信されていますので、元になった楽曲を知らない方も是非一度聴いていただけたら幸いです。

 特に猫好きの方は必聴。とても良い曲です。



 ◇



 木枯らしが笛吹く街の路地裏で

 出会った君は僕に似ていた



 真っ黒な毛皮と瞳 夜の闇

 冬空の色 Holy night



 聖なる夜と名付けた仔猫のあたたかさ

 夢中になって僕は描いた



 少しずつ生きることにも慣れた頃

 僕らは何をするのでもなく



 色彩を忘れたように黒ばかり

 僕は描いた 明けても暮れても



 ある日ふと気づけば糧も底を尽き

 最後の手紙を君に託して



 長いこと待たせていたが約束を

 果たせずに逝く 許してくれと



 絵を描いて 街で身を立て いつの日か

 迎えに行くと誓った恋人ひと



 拾われた命を掛けて ひた走る

 手紙携え 遥か故郷へ



 Holy night 「K」の一文字書き足され

 「聖なる騎士」は永遠とわに眠った

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