序章・第一章 登場キャラクター・能力や用語解説

登場人物と能力紹介


神田 燈 (カンダ・アカシ)

 25歳でマキという彼女持ちの営業マンだったが、理不尽な事故に巻き込まれ命を落とす。

 死んだことにより『虚無の空間』へと飛ばされ、そこで管理者と称する存在と遭遇。

 異世界に存在する全てのチートを回収すれば元の世界へと還すという管理者の提案に乗り異世界へと飛ばされる。

 自覚は無いが根っからの善人でお人好しであり、人の不幸や悲しみにとても敏感で自分の事のように激昂する。この性格がこれからどれほど彼の行く末を左右するのかは知る由も無い。


 能力:アンチート

 管理者から授けられた能力

1.チート能力の無効化。

 そのままの意味である。

 身体に触れたチート能力は全て無効化し、燈がチート保有者に触れればその者はチート能力を使用する事が出来ない。

 これはチート:全属性特性ラウンズオブマジックを持っていたルークの攻撃は全ての魔法特性の攻撃がそのチートによって可能になっていたため彼の攻撃を燈は全て無効化する事が出来、アカにしがみついた事で彼が弾性魔法を発動出来なかった事から分かる。


2.チート能力の回収。

 チート保有者の胸に手をかざすとその者が持つチートを回収し燈自身の体内に取り込む。

 その際保有者の魂に触れ、記憶が燈の中に流れ込み保有者の今までの軌跡を知る事が出来る。

 回収したチート能力は無効化がなされるため燈はそのチートを使用する事は出来ない。






バアル

 年齢不明の子供、性別は男だが容姿的にはとてつもなく可愛らしくまるで美少女だ。

 奴隷商人の商品として売買されていたが異世界に来たばかりの燈が介入した事で救われる。

 以降燈に対して恩義や感謝の思いを募らせ彼に非常に協力的になる。

『魔族』だという事が分かり処分対象として騎士に駆除されそうになるがティーゴのお陰で処分されずに済んだ。

 その後王との謁見で燈と共にチートを回収する旅に同行する事になった。


 魔法特性:闇

『魔族』のみが持つ特性。

 感情の高ぶりがバアルの闇魔法を発現させた。

 しかし才能が開花して間も無く、何の訓練も行えていないため魔法の暴発や上手くコントロール出来ない事などが懸念される。これからの成長に期待である。





エリス・シュメイル

 年齢は20歳、だがその歳とは思えない程に子供っぽい。というか悪ガキのような言動が多い。

 しかしたまに見せる達観したような価値観はやはり彼女が成人している女性なのだと再認識させる。

 姉のエリナを超えるべく日々強くなるために鍛錬に励んでいる。

 身長は155cmと低めだがその体格に見合わぬ大剣を背負っており、戦闘時はそれを振り回して戦う。


 魔法特性:火

 火を大剣に纏わせる。技名はとてもじゃないがセンスがあるとは言えない。






ルーク・アルギット

 第一章のキーパーソン。

 孤児院で育ったが魔法の適性検査でチートの所持が確認された。それにより国から特別待遇で騎士学校へと入学。

 初めのうちはチートにより学年トップを維持していたが魔力量や魔法の精度の低さが原因でチートを持っているにも関わらず次第にその順位を落としていった。それが原因でやさぐれていたが同じ孤児院でルークを追ってきたリムによって立ち直る。


 チート:全属性特性ラウンズオブマジック

 全ての特性の魔法が使用可能。

 しかしそれは基礎特性の話であり、上位特性の魔法取得には相応の才能や訓練を要する。そういう意味でもルークはチートの能力を十全に発揮できたとは言えない。

 魔力量や魔法のコントロールはまちまちだったため、全属性の魔法を使える事と機転の利く戦略で戦うという戦闘スタイルが主軸となった。

 必殺技は全属性の魔力を拳に集約して相手を殴る『属性圧殺超撃アブソリュート・サーガ・クライシス






ティーゴ・エバレンス

 ユースティア王国最強、ただ一人の『特級』騎士。

 感じの良い好青年だがあまりの自分の有能ぶりにそこから放たれる棘がある言葉が煽りのようになってしまうのが玉にきず

 燈とバアルが無事チート回収の名目で国々を回れることになったのはティーゴの尽力が大きい。

 しかし意味深な言動があったりと未だ謎に包まれている人物である。


 魔法特性:光?

 技名から光魔法の使用は認知できるが戦闘と呼べる戦闘が行われていないため特記事項は無い。






エリナ・シュメイル

 エリスの姉、一級騎士であり五大将の一人。

 身長は170cmと高身長、冷静沈着で騎士として国と人のために悪を断罪する。エリスの姉とは思えないような存在。しかし強い人間にしか興味が無い事や容姿が似ている事などからエリスと姉妹なのだと実感させるような側面を持つ。

 国内最強の存在であるティーゴに恋心のようなものを抱いており彼が絡むとふにゃふにゃになる。


 魔法特性:豪火

 火の上位特性である豪火魔法を剣に纏って使用する。

 戦闘スタイルはエリスと似ているがエリナの使う剣は自身の体格に会ったものであり、豪火魔法による炎は青色のため似て非なるものだという事が分かる。

 現状確認できる技は『戦火の一戦バーニング・スラッシュ』のみ。






メル・マスティ

 五大将の一人、中性的な顔立ちをしている。

 五大将の中で最年少だがルンドとティーゴ以外には溜口のようなおっとりとした口調で喋る。

 しかし五人の中で最も頭を使い、第一章の終盤では事件の違和感を指摘した。


 魔法特性:暴風

 風の上位特性である暴風魔法を使用する。

 現状確認できる技は『竜巻斬りハリケーンスラッシュ』のみ。






ガンブ・ジェム

 五大将の一人

 厳格な性格で若い人間を「若造」や「童」などと呼ぶ。

 五大将の中で最も戒律を重んじ、悪を滅する事に重きを置いている。しかしそれは根底に国民を守るという強い意志があるからである。

 また頭が堅く、ティーゴに力でねじ伏せられた際には自分には発言権は無いとし彼の意向に従った。


 魔法特性:岩石

 土の上位特性である岩石魔法を使用する。

 現状確認できる技は『岩石降ろし』のみ。






バロウ・ベルク

 五大将の一人

 ティーゴとは違った意味で清涼感の雰囲気漂う好青年だが、声がいちいち大きい。

 ティーゴとは同期である。


 魔法特性:流水

 水の上位特性である流水魔法を使用する。

 現状確認できる技は『ウォーター・ザンバッド』のみ。






ルンド・イデル

 五大将の一人

 癖のある五大将の中で唯一常識人のようなポジション。

 更に五大将の中で唯一の妻子持ちでもあり、妻と子供の笑顔が生きる糧である。

 よって神人教の子供を殺害した際は子供がいる身として精神的に厳しいものがあった。


 魔法特性:不明






リム・バートン

 ルークの孤児院時代からの幼馴染だが実際は当時そこまで面識がなく友人以上の関係になるのは騎士学園からである。

 まだ孤児院に来たばかりで不安だったリムにルークがとった行動により好意を抱いており、騎士学園に行った彼を追ってきた。その頃から既に堕落していた彼だったがリムはそんな彼を励ましてルークは正しい道へと戻る事が出来た。


 魔法特性:不明






ムーミ・フラスト

 ルークが再起した後の学園生活で出会った。根っからの後輩気質で『先輩』呼びはとても可愛らしい。

 絶え間ない努力を見て彼に好意を寄せる。 

 ルークの頼みで燈の目的を探るために協力した。


 魔法特性:不明






レイ・ドゥワース

 こちらも同じくルークが再起した後の学園生活で出会った。成績優秀な学園のクイーン的存在。

 流麗な美少女でクールビューティーという言葉が相応しい。ルークの謙虚だが努力を怠らない姿勢を見て彼の訓練に付き合っているうちに好意が芽生えた。

 ルークを心から愛しており彼を傷つけたと勘違いした彼女は燈に激昂した。

 しかし後に誤解が解け、しっかりと燈に謝罪した。こういった事が出来る点も彼女の美点だろう。


 魔法特性:不明






アカ

 ヴルムの弟子その1

 凶悪な喋り方だが、戦闘中に思考する程度にはしっかりと理性がある。

 燈とルークの協力によって戦闘不能にする事が出来たが、その後謎の死を遂げる。


 魔法特性:火

 チート?:弾性、空間作成 

 火魔法と弾性魔法を扱う。弾性魔法は自身の身体をゴムのように自由自在に伸縮させそこから生じるエネルギーで爆発的なスピードやパワーを生む事が可能。

 代表的な技は『弾拳ひだん』。

 また他の魔法と同時に発動させることができ、火魔法の火球ファイア・ボールに弾性魔法を組み合わせボールのように跳ねる火球を作り出した。(技名:火弾)

 空間魔法は部屋の一室などの空間を媒体に広い空間を作り出す。ここで起きた音や衝撃は外に漏れる事は出来ず、壁などを自由に作り出す事が出来る。アカはこれを使用してルークの捕獲を試みた。更に空間魔法と弾性魔法を掛け合わせ壁の弾力を変え、ルークの攻撃を跳ね返したりなど強力な威力を発揮した。

 デメリットとしてこの空間魔法を使うと自身の弾性魔法に制限が掛かり身体をゴム化させることが出来なくなる。

 空間魔法を発動しなければ純粋な弾性魔法を使用する事ができ、全身をゴム化出来るようにした際は弾性形態バウンズモードという全身の肌が焦げ茶になるのが特徴。





アオ

 ヴルムの弟子その2

 クールタイプ。

 ガイセン監獄を襲撃し、囚人達を逃がしたことにより王都に混乱をもたらした。

 エリスとの戦いで敗北、だが彼もアカ同様に謎の死を遂げる。


 魔法特性:水

 チート?:念動

 念動魔法は現実世界の話で言えば超能力のようなもの。

 鉄格子を捻じ曲げたり、相手を体内から破壊したりできる。

 代表的な技は『イキック・バウ』。

 だが対人に仕える条件がある。それは『自分より弱者』である事。純粋な武力、心の強さどちらでもいい。つまり相手に自分は相手より強いと見せかければいいのだ。

 だがエリスは持ち前の精神力で持ち直し覚醒、アオに挑んだ。この時点でアオは『精神的弱者』になり更に戦闘面でもエリスが格上になった事により敗北した。






キイ

 ヴルムの弟子その3

 第二王宮で護衛をしていたルンドを止めるために送られた刺客。

 ヴルムとの戦いで彼に敗北、捕獲されそうになった事で神人教の情報を漏らさないため自ら自害した。


 魔法特性:不明






ミドリ

 ヴルムの弟子その4

 議員の人間に長期間なりすまし作戦実行のために王都内の情報を集めていた。

 なりすまししていた議員は死亡。

 ヴルムの四人の弟子の中で唯一逃走し生き残った。


 魔法特性:不明

 チート?:不明






ムート・フラスト

 ムーミの父。

 愛妻家でムーミが元気に育った理由が伺える。魔物とのハーフだというバアルを快く匿い屋敷で生活させるという懐の広さも見せる。


パトル・フラスト

 ムーミの母。

 家族をとても愛しておりこの父にしてこの母ありといった感じ。彼女もまた懐が広くバアルを自分の子供のように扱った。

 料理がとても上手である。







トムコール

 二級騎士で騎士団本部人事部統括隊長。騎士の昇級や降級などの判断を下す。

 圧倒的に年下ながら同じ二級騎士だったエリスにもしっかりと上司としての威厳を見せる。

 エリスの精神的未熟さから三級に降格させた。


 魔法特性:不明






サルス国王陛下

 ユースティア王国の国王。

 ミルザという妻がいる。

 王としての器を持ち、聡明であり人の覚悟や熱意を確実に見抜く事が出来る。

 遠方と通信が可能なペンダントや不吉を告げる水晶など謎のアイテムを多数保持する。

 まだまだ底が深く、謎の多い人物。 






ミリンダ

 騎士学院内の診療所の医者。

 ルークに好意を見せていた。

 だがその正体は神人教のシスター。忽然と姿を消し、ミリンダの事を覚えている者は誰もいなくなった。






神人教の者達(※情報が少ないため名前のみ記載)

 ・神父

 ・ヒューマ

 ・ヴルム

 ・ゼナート

 ・テノラ

 ・???

 ・???

 ・???

 ・シスターミリンダ






ヒトリ

 燈に『アンチート』を与え異世界へと送り込んだ管理者と呼ばれる神のような存在。

 しかし実際燈ではなく別の人間を送るつもりだったのだが、何者かの介入により燈を送る事になった。

 何やら目的があるようだが詳細は不明。






片瀬マキ

 燈の彼女。

 クールビューティーのキャリアウーマン。

 燈の精神世界で彼女が現れ燈が覚悟を決めるキッカケともなる。






その他登場人物(紹介簡素)

 佐多係長(燈の上司)

 福森  (燈の後輩)

 名前不明(燈の同僚数名)

 店の店主と手伝い(燈が異世界で初めて会話した人達)

 トムコールの側付き騎士

 アニマス・ブイオン(エリスのガイセン監獄での上司)

 名前不明(本来異世界へと行くはずだった人間)

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