第2話

翌日。私は学校に向かった。


大好きな明くんが私のせいで死んでしまったことに関して罪悪感と自己嫌悪を抱いていた。


都子は案の定、私にこう言い放った。


「お前さえいなければ、明くんが自殺しないで私と幸せに暮らしてたかも知れないのに、許せねえ!」と。


都子はお昼休みに私を殴った。


私が、『痛い』と言うと、都子は、「何痛いって言ってるんだよ。このぐらいの痛みには耐えろ!」と言った。


更に暴力はエスカレートし、私の顔中が腫れた。


「ははっ。ブスな顔が更にブスになったな。お前は泣いて面白いな。泣いたら許されると思ってんの?」と都子は言い、最後にお腹を蹴った。


お昼休みが終わり、今日も私は早退した。


家に帰って、お母さんに『ただいま』とだけ言って、自分の部屋に行った。


数時間後。姉の美咲が私の部屋に来た。


美咲は、〈彩乃ちゃん、どうしたの?〉と言った。


私は『なんでもないよ』と言い、美咲を追い出そうとした。


しかし、美咲は、〈私、あんたがあいつらに虐められてるの知ってるよ。だってあんたが毎日、何か汚されてるの知ってるもん。あいつらがあんたが虐めてるのを知った時怒り狂ったもん。だから、あんたを守る為に学校に乗り出すよ。〉と言った。


私は、『それはやめてよ。美咲お姉ちゃんが乗り込んできたらどうなるか分からないもん。いじめが解決するかも知れないし、更に悪化するかも知れない。だから、やめて。』と懇願するように言った。


美咲は、〈なんで辞めないといけないの?私は、あんたを救う為に乗り込むの。それに、私元レディースだからあいつらは怖がるはず。〉と言い、私は説得するのを諦めた。


翌日。美咲は、お母さんに〈お母さん、今日彩乃の学校に乗り込んでくるから登校は遅くなるかも。〉と言い、私と共に学校を出発した。


私たちは学校に到着した。美咲が学校に到着した途端、学校が騒ぎだした。


〈私、彩乃があいつらにいじめられてるの知っちゃった。私が覚醒したら無傷で生きられると思うなよ。〉と美咲は言い、都子に近付いた。


「ふーん。お前私より弱そうだな。よし、一発殴ってみるか。」と都子は言い、美咲に殴ろうとした。


しかし、美咲はそれを避け、都子を殴り返した。


結果、都子の取り巻きを含めて殴り合いになり、都子たちは早退した。


美咲が負った傷は少なく、美咲は〈彩乃、大丈夫だよ。私が殴ったからきっといじめは終わるはず。じゃあ、学校に行ってくるね。〉と私に言って学校を去っていった。


私は、『美咲お姉ちゃんありがとう!』と言った。


都子たちがいない教室は平和だ。


普段は私を見て見ぬふりするクラスメイトは、私に話しかけてきた。


私の高校にはスクールカーストがあり、都子、明くんたちが一軍だ。


一軍の女子や男子は、厳しい校則を無視する装いをしており、担任達はそれを黙認する。


一軍の家族たちはお金持ちが多く、担任達が注意するだけで圧力をかけ、注意をした担任は教師業から離れることになる。


なので、一軍には甘く接する。一軍はわがままな人が多く、一部を除いて性格が悪い。


一部の一軍は性格が良く、二軍三軍にも優しく接する。


次に、二軍だ。同じ高校に通う妹の祐衣も二軍。


二軍は、基本的に普通の家庭だけど見た目や心が綺麗で装いも校則に違反しない程度に清潔な人達が集まる。


一軍に逆らうことはせず、いじめが起きても無視をする。


基本的に性格がいい人が多く、いじめっ子がいない時間帯に話しかける人が多い。


最後は三軍。私も三軍だ。


三軍は、見た目が普通で、普通の家庭だけど陰キャっぽい生徒、貧乏な生徒が集まる。


一軍に逆らった生徒も三軍に降格する。


三軍は基本的に一軍にいじめられ、二軍に無視される存在だ。


学校の休み時間やいじめっ子がいない環境では話しかけられることがある。


妹の祐衣が話しかけてきた。


[彩乃お姉ちゃん、大丈夫?]と祐衣は話しかけ、[見て見ぬふりをしてごめんね]と言った。


私は、『大丈夫だよ。家では話しかけてくれるし。祐衣までつらい思いをしなくて大丈夫』と話しかけるように言った。


祐衣は、[お姉ちゃん、ありがとう。]と言って机に戻った。


翌日。私は学校に登校した。


都子は私を睨み、「お前、ただじゃすまねえからな。放課後に私の家に来いよ。」と言った。


私は悪い予感を感じながら、約束通り、放課後に都子の家に向かった。

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