第1話

私はいじめを受けている。


きっかけは、スクールカースト一軍の女子の都子が、同じく一軍の男子の片想いしていた明くんが私に告白したからだ。


私は、明くんのことが好きだったから付き合うことにした。


でも今は、明くんの告白を断ればよかったのかなと思っている。


明くんは一軍だが、人を虐めるようなことをせず、序列に関係なく優しく接してくれる。


なんで明くんは、私みたいなド底辺のブスに告白したのか、今でも不思議だ。


明くんと付き合い始めた翌日から、いじめが始まった。


最初は無視されるなどの些細なことだったが、段々といじめがエスカレートし、今は、都子が弱そうな三軍男子や都子の彼氏の英樹と私を呼び、無理やり行為をさせたり、買い換えてもリュックなどを汚されたりしている。


数年前にお父さんが事故で亡くなってから、一気に家庭は苦しくなっていたのに、更に苦しくなった。


お母さんは毎日私たちを育てて、私たちが学校に行ってる昼間に働いていて、義理のお父さんも働いているのに、それでも苦しい。


なのに、都子は私の持ち物を毎日汚してるせいで更に苦しい。


都子のせいで、私の家庭が苦しくなっている。


明くんは私を毎日励ましてくれるけど、最近喧嘩も起こすようになった。


明くんの告白に応じなければ、私はきっとこんなことにならなかったんだ。


そう酷い言葉を明くんに投げかけてしまう。


明くんは、私のせいで苦しんでるはずなのに私に優しくしてくれてる。


でも、私はその優しささえ嫌いになってしまいそうになる。


ついに明くんが私に〔別れよう〕と言ってきた。


私が完全に悪いから、私は『うん』と言った。


私は本当は別れたくなかったけど、仕方ないんだ。


数週間後。明くんは都子の取り巻きの美保と付き合い始めた。


私は明くんのことが別れてからも好きだったけど、なんで美保と付き合い始めたのかわからなかった。


明くんも、都子たちの味方になると思うととても怖かった。


私はもう明くんに話しかけることをやめた。


1ヶ月後。明くんは自殺した。


遺書にはこう書いてあった。


〔僕のせいで彩乃が苦しむなら僕は死にます。僕が彩乃に告白しなかったら、彩乃はこんな辛い思いをしなかった。最後に。都子、いじめをやめて。〕と。


明くんは悪くなかった、私が悪いのに。


私はとても辛くなり、涙がポロポロと出た。


翌日。私は学校に行った。


私は、『明くんが、いじめをやめてって言ったの。だからいじめを辞めて!』と言った。しかし、都子はいじめを辞めるどころか、「お前のせいで私の大好きな明が死んだじゃん!お前のこと許さねえからな。」と言い、私をビンタした。


私は泣いてしまい、学校を早退した。

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