第10話 あとがき

と、いうわけで終わりです。


この「Thymos」ネタを思いついたのが夏休み。はっきりいうと秘蔵 審 氏の「花壇の華」の2次創作をしているとき、曼珠沙華の花や花言葉を調べているうちに見つけた情報の1つでした。タイムの花にそんな意味があることを知らなかったので、「何か書けないかな?」と思ったことが発端です。


現在勤めている場所が、市街地に程近い里山ということもあり、舞台として設定しました。最後の格闘シーンで登場している神社も実在します。「勇気」という花言葉と「勝負の神」を掲げた神社なら、いい勝負でしょう!


次に悩んだのは、使うキャラクターです。何十年も付き合いのある持ちキャラが多いので、新たにキャラを創るというよりは今まで主役に抜擢したことのないサブキャラを主役として格上げしようと思いました。で、出てきたのが鳳龍です。


鳳龍は、「黄金のオラクル」シリーズに登場するサブキャラで、位置的にはマスコットキャラクターです。シリーズ第5話「NAUTHIZ」の第2話「格闘」で初登場になっています。生まれは香港。小さい頃から暗殺術を仕込まれて育ち、ひょんな事件から葛巻國充和尚と知り合い、弟子入りを果たし、日本にやって来ることになります。設定年齢的には中学生くらいです。ただ、にぱっと笑った顔がかわいいので外見的には小学生と言ってもうなづかれると思います。あまりにも大食漢すぎて、食費が追いつかないので、いつも諸国漫遊の旅に出されているという噂もあります。


今回のお話のキーワードは、「タイムの花」、鳳龍、格闘、「勇気」、そしてゲーテの「本気でものを言うつもりなら言葉を飾る必要があろうか」という言葉でした。ゲーテの言葉そのものをストーリーの中に織り込むつもりはなかったのですが、どちらかというと「名誉を失っても、もともとなかったと思えば生きていける。財産を失っても、またつくればよい。しかし、勇気を失ったら生きている値打ちがない。」という言葉のほうを再現したかったのです。となると相手は小学生。事件はいじめかな?と相成った次第です。

で、そこからシーンごとにイメージを作っていきました。


こんな形で鳳龍というキャラと関わったのははじめてだったので、毎回楽しく書くことができました。また、存じ上げない方にフォローや応援を頂いたりと嬉しいことがたくさんありました。ありがとうございました!


また、機会があったらかわいい鳳龍と大冒険したいと思います!

ご感想をお待ちしています!



「体力とは気力。『勇気』とは、怖さを知ること

恐怖を我がものとし、打ち勝つためにできる努力のことである」



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Thymos 砂樹あきら @sakiakira

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