第3話 門野さん
そんなことを考えていると、3年の教材が配られて来て席が前の子が振り向く。かなり可愛いが名前は知らない。数学、理科、社会ときて国語を渡して来たときになんとか指を接触させて会話を始めようと思った。彼女が振り返った瞬間同じクラスの加瀬響の声が聞こえて来た。門野さーんと加瀬が言う。とても気持ち悪い。しかし彼女の名前が門野ということは、分かった。ちなみに加瀬響は中2では陸上部に入っているのにデブという認識で過ごしていたため俺自身からの評価は雀の涙だ。
「ねぇねぇ、昨日の僕のストーリー見た?」
どうやら加瀬はInstagramの話を門野さんとするようだ。それに対し門野さんは嬉しそうに
「あっ加瀬くん。あれ見たけどなにしてたのー?」と言う。なぜこんなキモい男と話せるんだ彼女は。「あれ実は今年2組の小嶋の自転車のサドルみんなで破いてたんだよね」と加瀬。「えっじゃあ小嶋くんどうしたの?」と笑いながら話す彼女。彼女の右手には俺の情けない接触寸前の右手がある。しかしそれに気づかないほど笑い続ける二人。そっと彼女から国語をとり少しでも気を取りたかったが、彼女は気づきもしない。率直にビッチがと思った。とまぁとりあえずこのクラスを攻略するのは櫛沢と帰る時に作戦を立てようと思った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます