第65話 神様ゲーム
「なんだって!? じゃあ!? 神様は悪い奴なのか!?」
望たちは神様がラスボスでショックを受ける。
「ただし神様は悪者ではありません。」
渋天は神の真意を話し出す。
「神様は人間に選択肢を与えただけです。」
「選択?」
「そうです。人間に命を与え、目や口や耳を与え、手足を動く様にし、自分で何かをするのもよし、何もせずに滅びるのもよし。選ぶのは、あなたがた、人間です。」
神は人間の可能性を退屈しのぎに楽しんでいる。
「もし不純な神様を倒したいと願うのなら、英語を勉強して、神様を倒せばいいのです。」
「神様を倒す!? そんなことができるのか!?」
「できます。灰色の魔法使いたちの目的は、人間を弄んでいる神を倒すことですから。」
「ええー!?」
今明かされる灰色の魔法使いの真実。
「人間はお金を作りました。貧富の差を自分たちで作りだし、飢えで苦しむ人々、難民になりさまよう人々。それを作り出したのは人間です。神様ではありません。灰色の魔法使いたちは神様を逆恨みしているだけです。」
渋天は神様は何も悪くないという。
「話が大きくなりすぎて理解できない!?」
「望お兄ちゃん!? 大丈夫!?」
望はたくさんなシリアスな話にラノベの主人公としての脳みその許容範囲を超えてパニックを起こしていた。
「教えてくれ! 俺たちは、俺はどうすればいいんだ!? 俺は何をすればいいんだ!?」
分からない時は、素直に質問する望の祖父祖母の教えである。
「自由にすればいいんじゃないですか?」
「え?」
「自分の人生なんだから、自分のやりたいようにすればいいんじゃないですか?」
「いいのか!? そんなんで!?」
望は意外な渋天の言葉に動揺する。
「だって、時かけモノやアイドルモノが一つ売れたら、現代はそればっかり。各社2匹目のドジョウ狙いばかりで、そこに金持のファンがいることを知っているので、利益は確保できます。コピーでも、海賊版でも、なんでも許しているのです。人間の金欲とは、神よりも恐ろしいものです。」
「なんて悍ましいんだ!? 人間は!?」
思わず納得してしまう望。
「さあ! 神に従うも、神に抗うも、あなたの自由! 英語を勉強するもしないも、あなたの自由です! どうしますか? あなたは何がしたいんですか?」
「俺は何がしたいんだろう?」
渋天の問いに望の答えは見つかるのか?
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。