第40話 氷のペットたち

「やはり街の覇権をかけて勝負よ! イバラ! やはり、私たちは戦う運命なのよ!」

「欲張りね。街が元通りに戻ったら全部欲しくなっちゃったのね。希!」

 希とイバラは再び戦うことにした。

「せっかく仲良くなったのに!? なぜ!? また戦うんだ!?」

「元々の原因は望お兄ちゃんです。あしからず。」

 望と美杉は、人間の欲、人間のサガを実感している。

「ワンニャ~。」

「ワンワン。」

 ワンニャ~とヘルハウンドが一番安心できるクオリティーの高いブレイクタイムである。

「わ、わ、私の苺畑が!? ガーン。」

 せっかく作った苺畑が魔法渋谷の再開発で一瞬で消え去った。

「それでは氷のペットたち! どうぞ!」

 氷の魔法使いのヒムロとレイが氷のペットたちを紹介する。

「ええー!? シヴァって、史実ではなく、魔法FFのオリジナルキャラクターだったのね!?」

「我々の世界でシヴァは出せないのね!?」

 氷、神で検索すると意外な真実を知る。

「大丈夫! 氷系のペットは北欧神話を中心に使いたい放題だから。」

 その時、大きな蛇が現れた。

「あれは毒蛇ヨルムンガンド。カワイイでしょ。」

「え!? そ、そうだね。」

 次に巨人が現れた。

「あれは霜の巨人ヨトゥンよ。ゴーレムやティターンにも負けないんだから。」 

「巨人がいるなら高層ビルの建設工事を手伝わせなさい!」 

 次に雪女スノーウーマンが現れた。

「氷女さんはいないんですか?」

 雪女の素朴な疑問である。

「そうだ。これは氷のペットの話だ。雪の女王は黙っていてもらおうか?」

「仕方がないでしょう。氷と雪が分離されてないんだから。こっちだって氷の世界なんかにいたいものか!」

 雪の女王と氷の女王は仲が悪かった。まるで希とイバラの様なものである。

「雪の魔法使いがロールアップされたら、真っ先に氷の魔法使いを滅ぼしてやる!」

「できるものか! まあ、オーディンやロキたちは、私の味方になってくれるだろうからな。」

「そんな権利が、おまえにあるというのか!?」

 雪と氷の永遠に続く凍らせあいであった。

「ということで、氷の魔法使いのペットは、氷狼の氷の精霊フェンリルだす。」

 無事に終われそうだが、つまらないことを一つ思い出した。

「さ、寒い。誰か、私のことも思い出してくれ!?」

 クロム。彼の存在は、ペット編の間、完全に忘れられていた。

 つづく。

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