第41話 風のペットたち
「引きなさい! 女狐! 私は望と幼いころから幼馴染の隣人として長い付き合いがあるのよ!」
「所詮は隣人でしょ? 私は一緒に住んでいるのよ! 私の方が強いに決まっているじゃない!」
希とイバラは、まだ知らない。第三の刺客が現れることを。
「隣人と同居人、俺はどちらを選ぶんだろう? いや!? 怖くて、どちらも選べない!?」
「まったく、望お兄ちゃんは優柔不断なんだから。そんな調子だと、二人に殺されますよ。」
望と美杉は、平和を好む一般人でありたいと祈った。
「ワンニャ~。」
「ワンワン。」
ワンニャ~とヘルハウンドは、すっかりブレイクタイムに住み込んだ。
「そろそろ教師として、新しい学校行事を考えなくては。魔法JR山手線一周ゲーム、魔法東京23区争奪戦、魔法東京都、23区、市部、多摩の東京都三国志、魔法日本都道府県47戦国時代。何でもできてしまうは、何もできないでもある。う~ん、困った。」
苺は教師として、学校行事を試行錯誤する。
「ちょっと待ってください!? まだ風のペットたちを紹介していませんよ!?」
慌てて風の魔法使いのハヤテとフウコが現れた。
「まず! 風の神様! アネモイ様です!」
アネモイは軽く会釈して笑顔で、風の様に去って行く。
「北風ボレアースは冷たい冬の空気を運ぶ。南風ノトスは晩夏と秋の嵐を運ぶ。西風ゼピュロスは春と初夏のそよ風を運ぶ。エウロスは、いかなる季節とも関連付けられておらず、唯一の上位のアネモイ。」
風の神アネモイは4体合体であった。
「悪役は風の悪魔パズズ、風と熱風を操ります。」
バズズは風と共に去って行く。
「風の王こと、風の精霊ジン。」
ジンも軽く手を振って去って行く。
「はあ・・・はあ・・・。なんとか早送りですが紹介しきりました。」
風の魔法使いは疲れ切っていた。
「今度は、登場順位を賭けて、魔法使い全員で平等に勝負するべきです!」
こういうところから、新しいストーリー展開のアイデアが生まれる。
「ということで、風の魔法使いの風のペットは、風の精霊シルフに決まりました。バタ。」
風の魔法使いは疲れ切って、風になり、どこかへ風に吹かれて消えていった。
「うおおおおー!? 私の悪夢のペットは紹介しないのか!? 私にもさせろ! ナイトメアだけだと思うなよ! サキュバスにインキュバス! それにリリス! あれ? リリスがいない? おいー! リリス! どこへいった?」
クロムの高校生活の青春は、まだまだ悪夢の中だった。
つづく。
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