第38話 雷のペットたち
「夢の精霊! 獏! でいいのか? 私は私で可愛い奇跡の精霊を探した方がいいのでは!? ああ!? 夢の精霊はいないくせに、奇跡の精霊は何かいる!?」
希は、ネット検索をして知ってはいけないことを知ってしまった。
「あなたにも隠し玉がいるの? 私も黒の妖精ヘルハウンド意外にも、もう一人、私には家族がいるのよ。フッフッフって、聞いてないな!?」
イバラもヘルハウンドが黒の精霊でなく、黒の妖精であることに驚いている。
「おいおい、ネット検索して、カードゲームだとか、ネットゲームが1ページ目に出てきたら、本当の夢と奇跡と黒の精霊がいたら、「自分たちは史実なのに、ゲームに負けたのね、クスン。」と泣いてしまうぞ。」
「これも日本独特の検索結果ですね。史実の英雄よりもネットゲーム強し。」
望と美杉は、人間と人間のコミュニケーションを捨て、ネットゲームの世界にさまよえる日本人レベル1の多いことに改めて気づかされる。
「ワンニャア。」
「ワンワン。」
息抜きの美味しい所をもっていくブレイクタイムのワンニャーとヘルハウンド。
「苺魔法! 苺大福! 美味しい。」
担任教師の苺は、自分も魔法使いになれたことを大いに喜んでいる。
「先生には頼っていられない! ここは私たち雷の魔法使いが街の火を消して見せる!」
雷の魔法使いクレアとシデンが現れる。
「雷の魔法使いが命じる! いでよ! 雷のペットたち!」
雷のペットたちが炎の消化に当たる。
「おお! 空から降り注ぐ雷が炎を消していく!?」
雷の破壊力は、火よりも強いのであった。
「あれは神の雷霆! 天使のラミエル様です!」
「神や天使をペットと呼ぶな!」
他では崇められる存在の神や天使が、幻獣や伝説の生き物ではなく、親しみを込めて、ペットと呼ばれることに多くのプライドの高い神や天使たちが反発している。
「俺たちはペットと呼ばれても気にしない。だって悪魔って呼ばれるより、マシだからな。」
「そうそう。雷を地上に降らせて、まさか人間に感謝されるとはな。」
「あれは悪魔のバアルさんとフルフルさんです。」
天候神の悪魔バアルと地獄の大伯爵フルフルは喜んで雷鳴を轟かせる。
「そして、とどめはゼウス様です!」
「雷神魔法! 超特大雷!!!」
天界から天空神のゼウスが大きな雷を地上に降らせた。
「なんじゃこりゃ!?」
神の一撃で地上の全ての建物は壊滅した。
「ということで雷のペットは雷の精霊サンダーバードです。」
何事もなかったように雷のペットが決まった。
つづく。
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