教室の空気が重くても俺には全く関係ない

リスカとか物騒な言葉が聞こえたけど…俺は横のスマホを触る男をみる。


「これどう?」

「ん?…あぁ、お前設定細かすぎるだろ!」


小説の中の勝手に作った病気の設定を、好きなように作らせていたら細かすぎることになった。


「そうか?もうwikipedieに乗せちゃったんだけど」

「おいそれ世界中の人がなんだこれって思うぞ!」


小説を書いていると嫌でもボッチになる。

皆が俺から離れていって残ったのはこいつだけ。全くもってオタクでもなんでもないが、よく話してくれるいいやつだ。


さっきからヒソヒソ声でリスカとか聞こえる。


「リストカットはアイデンティティーである!」


叫んでから…恥ずかしくなって顔を押さえた。


「お前今ので小説書いたら?」

「なんでも小説にしようとするな!」


つっこんでいると…リスカがどうの電話で叫んでいた女子が俺の目の前で手をつく。


「…あんた……」


親友が呆れた目線を俺に向けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る