君と僕が覚えていないこと 覚えていること



君は 美味しかったことを覚えていなくて

僕は いつの食事のことなのかを覚えていない



君は 寒かったことを覚えていなくて

僕は どこに旅した時なのかを覚えていない



君は うれしかったことを覚えていなくて

僕は どうやってうれしがらせたのかを覚えていない



君は 怒ったことを覚えていなくて

僕は 何をやって怒らせたのかを覚えていない



君は 悲しかったことを覚えていなくて

僕は なぜ悲しくさせたのかを覚えていない



君は キスの味を覚えていなくて

僕は どこで唇を奪ったのかを覚えていない



だけど


君は 僕がやったことを覚えていて

僕は 君が感じたことを覚えている





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る