お月さま
冬の帰り道に
さっきまで繋いでいた手の
温もりが今、無いことに
戸惑っている
わたしの凍えた手
もうすっかり暗くなった空に
お月さま
不思議にいつも
あのひとと逢った帰りの夜は
月が綺麗で
お月さま、お月さま
あのひとの手も
今、凍えているのでしょうか
遠くにいる温もりを
想いだしているのでしょうか
尋ねても月はただ黙って
わたしを照らすばかりだけれど
その身が欠けているのが
寂しいのは同じだよと
言っているようにも思えて
お月さま
ねぇ
お月さま
また満ちる時まで
待つ月の恋
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