第4話計画

偵察期間のうち、2年が過ぎようとしていた。

(もう2年か、)

誰にもバレないよう嘘と偽りで過ごした日々が懐かしい。

「もうすぐだな、ゆき」

幹部の一人が話しかけてきた。

ずっと一緒にいるやつだ。

「そうね、あいつらとも.......」

「本当は辛いんだろ」

そう言ってそっと頭を撫でる。

「んなわけ」

ゆきはいつも、強がる。どんな時でも.......

「今日から、最終計画を立てる!」

《はい!》

組員が元気よく挨拶をする。

「とりあえずそれぞれ準備の様子を報告しろ」

「はい!A班です。校長室監視カメラ等の、学校ない監視カメラをハッキングしました!」

「B班です!各パソコン先生方の携帯ハッキング完了です。」

「Cです!侵入経路の確保、防犯感知器等の対策もOKです。」

「準備は整っているようね。」

まるでゾーンに入ったようにゆきの顔に笑みがこぼれた。その笑みは優しいものでは無い。冷淡で恐ろしい笑みだった。

「計画のせつめいをしょう!!」

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