専門学校時代3 2014年03月30日(日)

 概(おおむ)ね、みんな歓迎してくれました。でも太ったから、それをみんなに言われました。


 何も考えずに、以前と同じく話せたのはH6君と22だけだったように思う。


 みんなそれぞれの一年を過して逞(たくま)しく成長してるように見えた。みんな4回生で最上級学年の威厳みたいなものがあって、晴れやかに見えた。


 私もそうなるはずだったのにと、やっぱり口惜しいものがあった。



 特に、K9君とはすごく距離を感じた。前はあんなに仲良かったのにと思った。


 K9君は生徒会長までやってて、みんながみんなK9君の元に集まるような人気者だった。


 同じ宮城県出身で、学生当時はよくスーパーの見切りになった弁当を一緒に橋の上で食べてよく語ったものである。


 H6君とK9君は仲が良くて、その中に混ざってられるのが楽しかった。


 受験浪人組で一つ年上になるんだけど、K10君とY2君とD君の三人とも仲が良かった。


 でも文化祭ではなかなか会うことはなくて、他の友達なんかと「これで会うのも最後かもしれないから。」なんて自虐的なこと言って、インスタントカメラで写真を撮って回ったりしてた。



 そんな時である。もう卒業して居ないはずの彼女が居たのだ。


 彼女は大学で助手をしていて、まだ大学に居たのだ。


 教師になるか、洋裁で頑張るかと将来のことを語っていた彼女はどちらの夢も叶う職場として、大学で助手になったのかな?なんて思った。


 母にそのことを言うと、ならあんた辞めて正解だったねって言われた。


 彼女が卒業して居なくなるのならって全てが嫌になって大学を後にした私は後悔したものである。


 でも母の言う通り、彼女と会うのが辛(つら)くなっていた私は、そのまま大学に在学してても、また大学に通うことすら侭(まま)ならず、精神的に辛(つら)い日々が続くはずだったでしょう。



 彼女に私はすり寄りました。私の事、分かる??という問いに彼女は小さく頷きました。


 でも避けるようにいなくなってしまいました。



 体育館でファッションショーが執り行われ、そこに彼女も居ましたから、私は彼女が帰るなら、ここは絶対通るだろうという、小道に佇み、ファッションショーなんてそっちのけで彼女を待ちました。


 友達がみんな私に声をかけて通り過ぎて行きます。


 ついに彼女を見つけて、声をかけると、待ち伏せするなんて酷いと言われました。


 彼女はしぶしぶ、校門のところまでね、と言って、私がついて来るのを許しましたが私は何を話せばいいのかわかりません。謝れたのか、未だに好きだとも言えずに会話になりませんでした。


 明らかに彼女は私を毛嫌いするように避けたのでした。


 聞き取れはしなかったけど、彼女は去り際に私に悪態をついて去って行きました。



 もう取り戻せはしなかったのです。女の愛は一度見切りをつけられると戻って来ることはありません。


 私の場合、いつもそうでした。


 私は未練たらたらのまま、明くる日O君と会うことになります。


 K9君は嫌そうな顔しながらも、泊めてくれました。でも仙台からのお土産で買って来た萩の月をO君の分まで食べちゃって、手ぶらでO君に会いに行く事になります。


 おまけに何年も着ていたナイチチのパーカーをK9君の家に忘れて来て、それ以来戻って来ません。


 捨てないでくれよとは言ってあるのですがどうでしょう。


 そんなK9君も最近のFacebookを見たら、スーツ姿で仕事をしていて、もう結婚してました。


 なんだか嬉しかったです。子供も出来ればいいのになぁと正直に思います。



 O君とは夜に会って、映画は見なかったけどコンビニでお酒とおつまみを買って再会を喜びました。


 O君はやっぱり、私に対して何も変わるところはありませんでした。


 文化祭の感想を話すと、やっぱり私たちは途中でいなくなった奴なんだよな。と言って笑い合いました。


 翌日、O君のバイクに乗せられて、彼女の街の海に行きました。


 肌を焼いて帰るだけだったけど、O君は私の恋心を応援していつまでも寄り添ってくれました。


 くだらない会話ばかりだったけど、O君と話が尽きることはありませんでした。


 好き勝手に私がしゃべって、いつもO君は最後まで聞いてくれる人でした。


 O君だけでした。私は変な人とか、変わってるねって良く言われるんですけど、「そこがおまえのええとこなんやって。」って私の欠点を美点だと言ってくれたのは、彼以外にいませんでした。


 帰りしな、バイクで偶然の出会いを果たした女性がいると言って、マクドナルドに寄ってもらいましたが、やっぱりあの感じの良かった女性の居るマクドナルドは見つけることはできませんでした。



 やるせない思いを引きずりながら、また東京を後にすることになった私でしたが、気軽に喋ってくれた22と文通を始めることになります。


 帰って来て、mixiで住所を教えてもらったんです。あけすけに何でもしゃべる飾らないところが好きでした。


 顔もハーフの人みたいでお人形さんみたいにまん丸な瞳をしています。


 少し膨よかな体系を22は気にしてるみたいでしたが、私は全然気になりませんでした。


 バスケ部でクラスが一緒だった22とは3年に上がる時進級するコースが一緒だったので、「よろしくね。」なんて言ってたんです。


 私がT7先生に誘われて違うコースに進んだので22と仲良くなることはできませんでした。それが心残りではあったんです。


 親も建設会社で働いてて、私と一緒だなって勝手に親近感を持っていました。


 手紙に何を書いてたか忘れてしまったし、今では恥ずかしいけどそんなこともありました。


 まぁ今ではFacebookで友達申請してもブロックされてしまうような間柄です。(笑)

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