専門学校時代 2014年03月13日(木)

 専門学校時代で語りたいことは余りない。


 全てがランクダウンした生活だった。


 ただ、父が早期退職して祖母の看病に当たるようになり、退職祝いで買ってもらったマッキントッシュ、Macbook白を使い、音楽とゲームにどっぷり浸かった時期でした。


 ここで登場するのがロマンシングサガ2です。思い出になったというくらいやり込みました。


 ロマンシングサガ2に熱中して眠る前に自慰行為に耽(ふけ)るのがなんとも自堕落な快楽でした。


 通学には自転車にまたがってタバコ吸いながらヘッドフォンかけて、好きなセットリストを作って2000曲以上は聴きましたし、復元できなかったけど何を聴いたかというメモまで取ってました。


 書いて来たのを読めば気づく通り、私は親からの小遣いを性欲に充てた人非人でした。


 しかし、これまでと違ったのは仙台に越してきてからは彼女の夢を見なくなったことです。欲望に駆られた失敗は何度もありました。


 その度(たび)に彼女が夢に現れて、女の人肌に触れる度、彼女が正しい心として現れては、その罪悪感を少しだけ拭(ぬぐ)ってくれてました。



 堕ちて行くにもテンポがあります。段々彼女は薄れて、色事に走る行為に楽しさを覚えてしまうようになって行きます。


 ここで私はまた新たな出会いに恵まれます。通算5年以上通い詰める人に出会うのです。


 どうしてかって、頭の良い所も賢い所も雰囲気と体格が違うだけで、見目形の麗しさが彼女にそっくりな女性に出会ったからでした。


 21と言います。源氏名で本名は多分まきこさん。岩手出身で弟の学費と親の借金を返すために働いてる女性でした。


 時には2年半を跨ぎ、銀杏の秋も暑い夏もコート姿の冬も経験しますし、21をモデルにしてササッと絵を描いたこともあるし、手を変え品を変え、お土産も工夫したし、私の人生の処女作となったTシャツも渡しました。


 「今の所、世界で一枚しかないTシャツだから。」って


 あの時の私は今より格好良かったって男としては思うんです。


 岡本太郎さんの言葉になんで嫁を持たないんだと聞かれて、私自身が私の親であり、子であり、孫なんだと言った言葉があって、それがフランスでは大絶賛だったそうです。



 話が逸(そ)れましたが、この頃たまに彼女の幻を見るようなことがありました。


 それは地下鉄が多かったです。


 背丈や髪の毛が似てる人を見かけると、彼女に見えるように錯覚します。


 窪塚洋介さんと小雪さんが主演の『LANDRY』という映画がありますが、そこで小雪さんがバイクに乗った男性を見るとなる錯覚があります。


 あれは私の心理を忠実に再現できてるVTRです。



 ある時すれ違い様に勇気を振り絞って凝視するとそれは錯覚だったって事に初めて気づきます。


 顔がグニャって曲がって違う顔になったんです。



 映画も見ました。O君とは離れたけど、200本近く見ました。


 私は邦画、ヨーロッパ小国系の映画が好きでした。


 実家に帰って来て好きに過したんです。



 授業も大学の頃の反復でしたから問題なくついていけたし、物足りなさを抱える毎日が続きましたがついに、彼女へのコートを完成させます。


 Ys(ワイズ)の香水を染込ませ丁寧に丁寧にしまい込み、唯一男性だったクラスメイトの年下の男の子にレディースでも気にならないと言ったので香水はあげました。



 この頃はmixiにどっぷりハマってネット上で人伝(ひとづて)を探したり、友達との付き合いもネット上になり、いつもパソコンに齧(かじ)りついていました。


 ネット上で勉強もできたし、物知りになって世間が見えて来たっていうこともあったかも知れません。


 私は学生で居るのが申し訳なくなって、インターン扱いで縫製工場に働きに出ました。

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