第2話 離れていても

「優衣ちゃん。今日から新しい学校だね」

「うん」

「昨日理事長さんが言ってたけど、私たち二人で戦うんじゃなくて、なんか部隊に所属するんだよね?どんな人たちがいるんだろう?」

「うーん私たちのこと誘ってきた人たち…とか」

「ああーありそうだね。」



学校に着いた私たちは、一緒に戦うメンバーを紹介された。

まず、私たちを誘ってきた、新海と海藤、それから、私たちと同じアイドルのるか、彼は見た目は女の子みたいだけど性別は男らしい。それから、私たちの部隊の隊長、海崎。優衣ちゃんと私はこれから、この四人と一緒に戦うらしい。



早速六人になった私たちに任務が与えられた。

任務の内容は、敵の拠点があるかもしれない場所を破壊すること。



「ふぅーやっと着いたーていううか拠点ってこんな森の中にあるの?るかびっくりなんだけど」

「まあ隠れるためにはこういうところのほうがいいんじゃないかな」

「とりあえず中に入るぞ」

「えっまじで⁉絶対罠とかあると思うんだけど…」

「罠があったら壊せばいい」

「ゴリ押しはあんまりよくないと思うんだけど…」

「まあ、とりあえず入ってみようか」

「よーし!!行こう行こう!!なんか探検みたいでるか楽しくなってきた!!」

「遊びじゃないぞ」

「わかってるよー」



中に入っても何もない…。ほんとにこんなところが拠点なの?



「あれ…。どうやら行き止まりみたいだね」

「えーじゃあここは拠点じゃなかったってこと?るかたちここに来た意味なかったってこと⁉るかショック…。」



「そんなことはないさ。君たちはここにきて正解だよ」

「誰?」

どこからともなく声が聞こえてきた。

この声はえっと確か…エルだ。



「この先には、君たちが倒したくて仕方がないクロたちがうじゃうじゃいるよ。今、君たちが倒さないと、このクロたちきっとたくさんの人を襲うよ。まあせいぜい頑張ってね」


そういうと、目の前の壁に突然六つの道ができた。

「あっそれとその道は一人しか通れないから、六人別々の道を通ってね」


そういうと、エルの声は聞こえなくなった。

「とりあえずこの道を行くしかなさそうだな」


みんながそれぞれ進んでいく中、

「真衣ちゃんと私、離れ離れになるってこと?嫌だよ…真衣ちゃん…」

「私も嫌だけど…進んだ先できっと会えるよ!!ね?とりあえず行こう?」

「うん…。わかった。真衣ちゃんがそうするなら私も行く」


こうして私たち六人はそれぞれの道を進んでいった。



やっと出れた…優衣ちゃんは…まだ来てないみたい。

優衣ちゃん大丈夫かな…。

「どうやら分断されたようだ」

「え?」

「やっぱり僕たちに気づいてなかったみたいだね」

「そんなことどうでもいい!!分断されたってどいうこと!!」

「あいつらとの通信ができない。この部屋のどこかにいるなら、通信なり、あいつらの気配なりを感じることができるはずだが、何も感じない。この部屋には俺たちしかいない」

「じゃあ優衣ちゃんは…」



やっと出られた…。真衣ちゃん…どこにもいない。

「ゆいゆーい!!」

「ほかのみんなは来てないね。やっぱり分断されちゃったのかな…」

「分断…真衣ちゃん…」

「大丈夫大丈夫!!この先進んだらきっとまいまいに会えるよ!!それにほら!!まいまいよりは頼りないかもしれないけど…るかと海藤君がいるし大丈夫!!」

「うん…ありがとう…るかさん」

「よーし二人とも先に進もう!!」




「どうやら、迷路になっているようだな」

「とりあえず進もうか」

早く優衣ちゃんのところに行かないと。

「ねえ新城さん、新崎さんいないけど大丈夫?不安とかない?」

「私は別に不安じゃないけど、優衣ちゃんが不安がってるだろうから、早く優衣ちゃんのところに行かなきゃ。それに、私が優衣ちゃんを守らなきゃ」

「そうなんだ。でも、新崎さんのところにはあの二人がいるから大丈夫だと思うよ」

「そうだといいけど。もう出口に着いた」

「なんかあんまり迷路感なかったな」

「まあ新崎さんがサクサク進んでくれたからね。とりあえず、三人を待とうか」




「はあ…また入り口に戻ってきた…」

「ちょっと!!もう!!全然進まないじゃん!!海藤君!!一人で勝手に突っ走らないでよ!!もうるかへとへと~」

「ごめん…。新崎さんと新城さんを早く合流させたいなって思ってたら空回りしてた…。」

「気持ちはわかるけどちょっと落ち着こう?ゆいゆいも疲れてるし。ゆいゆい大丈夫?」

「はい、大丈夫です。あと…その…私のためにありがとうございます」

「まあ、そんなに気にしなくていいよ。まだ二人に出会って、数日しかたってないけど、なんか二人は二人でいるほうがいいなって思うし、新崎さんがずっと不安な顔してるのはなんかつらくなってくるし」

「うんうん!!るかもゆいゆいとまいまいは一緒にいるのが一番だと思う!!」

これ以上二人に心配かけちゃダメ…。

早く、真衣ちゃんに会いたい。



「こっち…。」

「えっ?」

「こっちのほうに行けば真衣ちゃんがいるきがする」

「ほんと?わかるの?」

「うん…。なんとなくわかる…」



「真衣ちゃん!!」

「優衣ちゃん!!」

「やっと…会えた…」

「優衣ちゃん!!大丈夫だった?けがとかしてない?」

「うん…平気だよ」

「よかった~」




「おおー!!やっと出られた!!」

「やっと合流したね」

「ごめん!!いっぱい迷っちゃって…。あっでもゆいゆいがね、こっちに行けばまいまいに会える気がするって言って進んでったら、出られたんだ!!ゆいゆい、すごいでしょ!!」

「そうそう!!あんなに迷ったのにすぐ着いたんだ」

「無事出れてよかったね」

「うん!!わあ~みてみて!!ゆいゆいもまいまいもとっても嬉しそうだよ!!」

「よかったね」

「ていううかクロなんて一匹もいないな」

「ほんとだ…。もしかして俺たち騙されてたとか…」

「でもでもいないほうが平和でいいと思うな~」

「そうだね。とりあえず戻ろうか」



「あっそういえば私も優衣ちゃんが近づいてくるのなんとなくわかったよ」

「ほんと?」

「うん!!なんかもうすぐ優衣ちゃんに会えるって思ったらすごく嬉しかった!!」

「私も…早く会いたいって思った。私たち一緒だね」

「うん!!どこでも何でもずっと一緒だよ」






よし。

このまま順調に進められそうだ。

でも、急がないと。

全ては、アルのため…。

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