認知症
第37話 ショートステイ
プロとしてこの仕事をしている者なら、認知症という病気が全て理解出来ているのかと訊ねられたとしたら、ほんの一部分くらいしか理解出来ていないと言っていい。認知症という症状はわかる。しかし、認知症の症状は人によって千差万別だった。物取られ妄想や、徘徊、失語症、短期記憶障害など様々だった。
新島村は、以前短い間だが、働いたショートステイで認知症という病気の不思議な体験をした事があった。ショートステイは、在宅介護中の高齢者🦯の心身の状況や病状に合わせて在宅で暮らす要介護者が、短い期間だけ施設に宿泊🛏️して、介護などを受けることができるサービスで、宿泊できる施設は、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などで、65歳以上の要介護、要支援の認定を受けた人なら利用できる。ただし、特定疾病と呼ばれる16種の病気が原因で介護が必要な人の場合は、40歳から利用可能だった。
ショートステイは、冠婚葬祭による外出や介護者の病気など、「この期間は自宅🏠で介護ができない」といったときによく利用されるサービスだった。介護スタッフによる日常生活のケアだけでなく、機能訓練やレクリエーションによる要介護者の身体機能の維持向上や、気分転換を図ったりする目的もあります。また、家族👪の介護疲れを軽減する役割があるのも特徴だった。
また介護保険内でショートステイを利用する場合は、介護度に応じた自己負担割合で、サービスを受ける事が出来た。また1回あたりの利用できる日数は、連続30日までと決まっています。ただし、介護度によって介護保険内で利用できる日数は異なるため注意が必要です。日数を万が一超えてしまうと介護保険の適用外となり、100%の負担になってしまう。
新島村がいたショートステイ先は、ユニットの体制になっていて、9人ずつではあるが、初めてショートステイや、ショートステイに慣れない方で、認知症ではあるが身体が元気な人は落ち着かず、「帰る🐸、帰る🐸」と言って徘徊したり、「息子に会いたい」とたった一晩の事なのに夜間寝なかったり、その時の夜勤者は大変な目に遭う事になる。
そこのショートステイに、毎月利用する若年性アルツハイマー型方で男性Aさんという方がいた。短期記憶が無く、食事🍽️をしたのに忘れてしまう。1人で外に出ると戻れなくなる男性がいた。毎月、3週間ほど奥様のレスパイト(家族👪の介護負担軽減)目的でここを利用していた。
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