第13話アオ

「えっと.......」

言葉を詰まらせていたアオが何かを思いついたかのように語り始めた。

「向こうの町から逃げてきて。家にあった金貨を持ってきたんです。そして働こうと、冒険者になったのですが。上手く戦えなくて。だからパーティ組もうと探してたら。見たことある顔があって、、、」

「そういう事ね」

ミューは疑いの眼差しは変わらないが納得したような口調で話す。

「だから、組んで欲しくて、」

「いいんじゃないですか?ミューさん。」

ミューに聞く。

「そ、そうね。」

ミューは何かを迷っていたようだが、承諾をした。

「ミズキ少し来なさい」

「あ、はい。」

(なんか怒ってる?)

ミューに呼ばれアオを置いて席を離れる。

「とりあえずパーティは組むけどあの子怪しいから気おつけなさい。」

アオの方を見ながらミューは言う。

「え、?あ、はい」

(確かに怪しい。髪は、ボサボサなのに服は少し新しく見える)

席に戻ると。ミューが口を開く

「とりあえず宿に行きましょうクエストは明日からね。アオは、お金持ってる?」

さっきまでの冷淡で疑っていたのが嘘のように、

陽気な物言いをする。

「は、はい」

ミューの変わりように、少し戸惑いながらアオは答える。

宿に着くと、ミューが言った。

「部屋代もったいないし、ミズキは何もしないから一部屋でいいわよね?心配ならミズキは縛っておくわ」

(縛られたい.......)

縛られることを妄想している、ミズキを横目に

何がいけないの?と、言う目でアオは

「はい」

と答えた。

部屋に入り一息つく。

「机借りていいですか?調合、やってみたくて、」

ミューに聞くと

「あぁいいわよ。私寝るから」

アオと、ミューは眠りについた、

ミズキは、一生懸命調合をしている。

今日の、、アオのこと、疑いは消えないが仲間に迎えた。

(なにかが、不安だ.......)

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