4話 少し変わった、僕の学校生活
翌朝、僕は東貝塚駅で電車待ちをしていると、ホーム上で彼女を見かけた。
てっきり、「あっ、岸部くーん。」などと、言ってくるかと思ったがLAINで、「同じ電車だっだね。」 という着信がきただけだった。 僕は、「おはよう 偶然ってあるんだね。」 っと、送ると彼女が少し笑顔でスマホをみていた。
結局、学校に着くまで僕達は一言も話すことは無かった、それどころか他人から見れば全く関係のない、同級生にしか見えないだろう…
教室に入り、鞄を机の上に置くと
「なぁ、岸部ちょっと来い」
と、友人の友野昌樹、千早群像に廊下に呼ばれ、行ってみると友野は
「なぁ、岸部 あの噂は本当なのか?」
「噂って、なんのこと?」
今度は千早が
「とぼけるな!」
千早は少し周囲を見渡した後、少し小声で
「お前が、島崎 理沙と付き合っているていう、噂だよ」
「はぁぁ?」
「俺達は知ってるんだぞ」
「その噂、誰から聞いたんだ?」
「お前のクラスの、学級委員長だが?」
やっぱりか…
「それでどうなんだ? 付き合っているのか、付き合ってないのか?」
嘘は通じないだろうなぁ…
「まぁ、真実はLAINで後で送るわ。」
「今じゃ駄目なのか?」
「そうだな、実際僕もまだ島崎さんのこと、あまりなんとも思ってないし、まぁ、詳しいはLAINで。」
「了解、千早戻ろうぜ。」
「そうだな。」
二人は自分のクラスに戻っていた。
僕は、教室に戻り二人に真実をLAINで伝えた
返事は昨日の姉の反応と似たようなものだった。
その日は休憩の度に周囲から、島崎さんにバレない程度に数人が聞いて来たが、友野らと同じ対応をとっていた、まったくこれが青春ってやつなのか? とてもめんどくさいぞ…。
そして、放課後になり
「はぁ、今日はなんだか疲れたなぁ。」
と、思いつつ僕は家路についていた。
下松駅構内に入ると
「まもなく、1番乗り場に16時3分発 区間快速 日根野行きが4両でまいります。…」
という放送の後に、華麗なテンポの接近メロディと共に223系0番台の4両が入線してきた。
今の阪和線の電車は、全て2+1のクロス(ボックス)シート車で、良い風に言えば旅(長距離輸送)に向いているが、逆に言えば、着席定員(座れる乗客)と乗車人員(立ち客も含めた乗れる乗客)が大幅に低下し、ラッシュ時の混雑は半端じゃない、実際、阪和線内のラッシュ時はほとんどの電車が満席という状態であり、今も僕はドアにもたれかかっている。
去年まで走っていた、103系や205系のようなロング(一般的な通勤電車の向かいあう式の)シートを導入しろ!
というような、JR西日本への文句はおいといて。 僕は、各駅とはいえかなりのスピードで走る阪和線の風景を眺めながら、いくつかの疑問を解決しようとしていた。
一つ目は、なぜ彼女が声をかけてきたのが今なのか。
二つ目は、なぜ姉が彼女がOKと、言うのか分かったのか。
三つ目は、なぜここまで情報を伝達が早いのか。
一つ目、二つ目は、後々本人に聞けばいいのだが、一番の疑問は三つ目だ、なぜここまで情報を伝達が早いのか。 現代の情報伝達手段といえば、大半が携帯だろう、だがなぜ、僕のネタなのか? それが分からない。 まぁ、そういうのを知りたがる、時期ではあるのだが…、僕はなぜだか、誰かがこの情報を拡散したのではないのか? という、疑問が出て来てしまう。 考えすぎだと思うのだが…。
まぁ、その疑問はとりあえずおいておこう、今は彼女と日本橋に行くという、事を考えてよう。 今日は木曜日、日本橋に行くのは明後日である。
電車は下松から一駅進み、東岸和田駅で後続の関空/紀州路快速と接続する。 後発の各駅に止まる区間快速の乗客は、関空/紀州路快速に乗り換えっていた。 それのおかげで少し、空席が出た、1人座席に僕は座った…。
区間快速から、関空/紀州路快速に乗り換えた阪和高校一年の生徒数人が話していた
「そういえば、あいつ、あの島崎と日本橋に行くらしいぞ。」
「ケッ、陰キャが調子に乗りやがって。」
「どうする?」
「とりあえずは、あいつが彼女の事をどう思っているかだ。」
「そこは問題ない、来週の金曜日にあいつの口から聞く約束になっている。」
「頼むぜ、委員長。」
「あぁ。」
「返事次第によっては、あいつの姉のを奪うんだろ?」
「俺達全員でな。」
「ハハハ、それは集団強姦ってやつじゃあねぇか!?」
「返事を待つ、必要があるのか?」
「あいつの姉はブラコンだからな、きっとあいつが他の女と繋がったら、寂しくなりおかしくなるだろうぜ。」
「なるほど、さすが委員長だなぁ。」
平和な日常の裏で進む、謎の計画…
岸部裕樹は、今後どうなるのか?
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