@nakayadesu

やな感じ

夜、目を瞑っている時、私は私の体を離れる

幽体離脱なんてのは迷信で、人は沈むことしかできやしない

沈んで沈んで沈みきって

そして暗澹とした底で、遠い自分の背中を見上げるの

(本当の絶望はどこか優しいのです。愉快でしょう?)

深海みたいに圧迫されるけれど

不思議と息苦しくはなくて

むしろ起きてる時のほうが

よっぽど酸欠状態です

(昔から潜水は得意なんです)


昔見た何でもない光景が、ずっと心から離れない

それは例えば深夜一人でテレビを見ている、母親の背中だったりするわけ

(飲み会の帰りにふと見上げた空に、流れた星の死体の見間違いかもしれないけれど)


明日が来るって信じて疑わないまま

みんな死んじゃわないかな

知ってる?

人の死に顔って結構笑えるんだよ


ぶくぶく!


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