きっと幸せなのだろう

@nemutaineko

きっと私は幸せだった

昔からおかしいと思っていたんだ。

ペンは剣より強しというけどそうとは限らないし。

普通なんてないし、常識も人によって異なるし。

「なんて、一人言葉をノートに書く私の方が持ったおかしいか。」

そう行ってまたペンを走らせる。

今は火曜日の正午過ぎ、同い年は今頃学校だろう。

私は所謂不登校でここ二ヶ月ほど学校に行っていない。

体育大会も文化祭も終わり学校へ無理やり行く理由もない。

最初の方こそ清々としていたが、一人はなかなか心にくるものがある。

だからと言って学校に行こうとすれば途轍もない吐き気が私を襲う。

行きたくない。というのもあるが私は行けなくなったという方が正しいだろう。

思えば昔から私は可笑しかったのだろう。

常に中立で公平であろうとする、されて嫌なことはしない。

当たり前だが、実行すると反感を買ったり下に見られたりとめちゃくちゃだ。

私は正しいと思っているから後悔も反省もしていないが。

話が変わるが不登校に対する反応というのは様々で見ていて飽きない。

幼馴染は軽蔑と哀れみを親族は不登校のように見えないと驚きを

学校の人にはニヤニヤと友人には頑張ってということ逃げも戦術だという子がいた。

不登校は可哀想だとか弱いだとか私は思わないし考えたこともなかった。

ただ、辛くて死ぬくらいなら逃げればいい。

私が思っていた以上に世界は広かった。

逃げてから、戦う準備をすればいい。戦いたくないなら逃げるを選択すればいい。

最終的に幸せになればそれで人生はクリア、ハッピーエンド。

あの三年間、私はきっと幸せだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

きっと幸せなのだろう @nemutaineko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る