高み(?)に到達する、魔王たち

 ケイスさんとマミちゃんが、仲むずまじく抱き合っている。

 二人って、普段はあんな感じなんだ。


「ダイキ、ちょっと元気になった」

「あ、ゴメン」


 わずかながら、魔力棒にエネルギーが充填されていった。

 人のエッチなところを見て、興奮しちゃうなんて。


「いい。友だちの普段見せないトコロを見られて、わたしもうずいてる」


 チサちゃんも、艶っぽくなっていた。ボクを抱き寄せ、息を荒くする。


「まだまだ、おかわりはありますよー」


 未だに、潰していない触手は元気だ。


「そうはいくか!」

「ぶっ飛ばすぜおらああ!」


 颯爽と現れたのは、ネウロータくん・トシコさんコンビと、ヨアンさん・ククちゃんコンビだ。


「ぼくは絶対、感じたりなんかしないぞ」

「デスロードを逝くのは、テメエらだからな!」


 二人は自信満々に、触手へと挑んでいく。


「うううっ!? なにこれえええ!?」


 しかし、ネウロータくんは銃を撃ち込んだ瞬間、腰が砕けた。

 未知の快感だったのだろう。病みつきになってしまったのだ。

 トシコさんの大きなオッパイに包まれて、寝息を立て始める。腰をカクカクとさせながら。


「あんふうううん……」


 ネウロータくんの頭をなでつつも、トシコさんは放心して余裕がないみたい。大人の女性らしく、やや抑え気味に達していた。それが、逆にそそる。


「またダイキ、カチカチ」

「ご、ごめん」


 ついつい、人のエッチなところに目を向けちゃうね。視線の逃げ場がないから。


「仇は取ってやるぜ、ネウロータ!」


 ハメルカバーに乗り込んで、最後の魔王候補ヨアンさんが豪快に邪神の触手を轢き潰した。後部シートに玉座のククちゃんを乗せながら。


「あんっ!?」


 ククちゃんが、今まで聞いたこともない高い声を上げた。


「んイクウウ!」


 声を張り上げ、ヨアンさんも同じく即堕ちする。


「はああああ。き、きもちいい」


 なにより、ククちゃんがグロッキーになっていた。ヨアンさんの腰にしがみつき、トロンとした表情に。さっきの衝突の勢いで、つまり……出しちゃったみたい。ククちゃんは、両性だ。男性としても女性としても、電流がダブルで走ってしまったのかも。


 全員、別に直接本番行為をしたわけじゃない。しかし、その表情を見ると事後のように思えた。


「どうです、ダイキさん。あなたがいかにイレギュラーか、おわかりになりましたね?」


 ロイリさんが、誇らしげにボクを絶賛する。まるで、自分の子どもを賛美するかのように。


「なにが、です?」

「他の子たちは、たった一発でダウンしています。ですがね、ダイキさん。これが、普通なんですよ」


 ロイリさんが、ボクに指先を向ける。


「あなただけなんですよ。試練にここまで耐えきったのは」

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