第104話 少年王お店へ
無事にドラゴン二匹の金額を貰いデュフフと内心笑いながら、さて用は済んだし帰ろうか?
「あ、待って下さい、私送りますので」
何で少年王が送るの?
「ついでにヨーンについてのノウハウとかまだ聞き終わって無かったんで、まだ時間大丈夫だよね?大臣」
「そうですね、宰相様が居ない今の内なら一時間厳守でお帰りください、それを過ぎたら以前の様にフォローしませんよ?」
「あ、ああう、分かったよ熱中しちゃっただけだよ、時間厳守ー!」
ふぁいおー!!
ってクンカクンカやっぱマドロンさん仕込みじゃねーか!道理で上手いクンカだよ!
帰りは豪華な馬車でもなく質素な馬車に質素な服装の少年王、平民感なりきってるぅ!
どーせマドロンさんは少年が王様何て気が次いてないだろう、副店長が許したのかー、よく怒られなかったね?
「そうですね?副店長ならお断りします!とか言いそうですよね?」
「え、ああ……怒られてたよ精神的に……監視されてたから。」
それでも熱中出来るとは!マドロンさんと同等と見たなりぃ!
(何処が?抜けてるてんちょーと一緒にしないでくれませんー?)
ふっ、それは着いたら分かる事よ。
「ンミー」にぃにーねむいの
「ピッ」つかれた
おうすまんの、合体したまま眠ってヨシ!
「ミーミー」にぃにありがとー
「ピー」すやぁー
「おや、疲れましたか……可愛いなぁ」
せやろせやろ?ヨーンで残念だろうがあれも十分癒しになるぞ?家から貰うのか?
「え?家の子貰うんですか?」
「え?いや、流石に慣れた所を離すのは可哀想だろ?子供のヨーンから育ててみたいんだ、何かを育てるなんてまだ早いかも知れないけど、命の大切さは早く覚えた方がいいと思ってね、王様してるだけに命を預かってる訳だから。」
おおー!立派じゃない!動物絡むと緩くなるけど。
(一言余計なんだよ……)
俺の世界じゃPSと言うんだ、手紙の追伸って言う一言がな、余計だってね!
(じゃ!犬はPSですね!)
ん?何?一言追伸あんだろ?何か言えよ?
(どーいうこと!?)
「何時もノッチャうの先輩……」
何いってんの?ポンコツが神様だった時と似てるよ?
「えー?私そこまで突っ込んで…どだろ?」
(はぁー!?あたしがミネルバレベル?超ショックなんですけど!)
なんて神様で遊んでたらお店に着きました。
(お、玩具レベル……)
サッと少年王が先に出て、ポンコツにさっと手出す、や、止めろ!そんなこと!店前で!
「え?あ、はーい握手ですか?今更?」
お前が恥かくからー!!
「あ、え、はい、よろしく……」
少年王顔真っ赤……お店のお客様も見てるけど、同情的な視線の多さ、大丈夫!ここには味方が沢山居るんだ!!
(教育がトラウマを呼ぶ事があるとは!)
ペシペシ!バッカ!何やってんの?握手じゃないの!さっさとすいません、無知でって言うの!
「ひゃい!?すっすいません!むちでっていうの!であれ?」
「い、いいんですよ……もう……」
取り返し付かなかったすまぬ!
(あたしも謝る!後輩がポンコツでごめん!ポンコツって言ってるんだから、気づいて!)
「あらあら、申し訳ありません、家の従業員にそう言ったマナーを教えてない輩が居たとは副店長として不覚の極みで御座います、後で調教しますので、さっさとお忘れ下さい。」
でたー!副店長のフォロー!もはや公開で調教って言ってるんですけど!
「ふふふふふ副店長っ!私あの……
「さぁ逝きましょう」
よし、逝ってこい。
少年王が赤から青に顔を変えてた、そっちのがトラウマじゃないの?
少年王の足を優しくポンポン、して着いてきな、癒しの空間行こうぜ?今副店長居ないからさ!今のうちだっ!
(そっそうよ!通訳しとこ)
「ハッ!そ、そうですね!そうですよね……癒しの空間が待っている……」
サササッとお店の庭に案内する、解放時間じゃ無いけど王様だから、しょーがない。
「あれ?きゅーちゃん案内してる?庭は駄目よ?この人前も無理にお庭来たのよ?」
前足振りかぶって皿割ってやんよ!!のポーズ、ハッと何かを察知して、扉を開ける。
「あ、なんか特別なんですねー?はいはい、すみませんー!」
そうだよ、それでいい。
さっさとお庭に入るとヨーンの塊がおかえりなさいーって来るのほら癒し!
厳つい犬は慣れれば可愛いってもんよ!ネズミはまだ出せないけどな!
「ふあー!凄い前と違う……元気だ!」
そら副店長が監視してれば大人しくなるわ。
「あ、あ?そう言えば……ヨーンの飼い方聞いてきた方ですよね?」
「あっはい、そうなんです、時間がなくて今回は注意点とか細かい所聞きたくて。」
「あー……きゅーちゃんが特別に連れてきたって事は……そんな感じなんですねーははすいません……教えます!」
そうだよ、脳ミソ育ってじゃねーの?よくやった!お得意様に損はなし!
姉妹はまだ寝てるので結界で包んで庭の真ん中に置く、端に置いたら盗まれちゃう!
元気なヨーンを何匹か少年王に渡す、心を癒してあげろ、ポンコツのせいで恥かいた哀れな奴での、って話したら、すんごい哀れんでた、聞こえてないのが幸いですー。
(ああー……ほっこりしてる!良かった!トラウマになって社交界で出来なくなったら終わってたわ!)
まぁ、トラウマなんてその時蘇るもんよ?
(ぐぅー!ミネルバ許さん!)
お前も疲れてんだろ……みーちゃん見とけ
(あ、そうかも、見てる!)
「で、きゅーちゃんが何時も暴力振るうの!もう!ドメスティックバイオレンス!」
よー知ってたな、勇者は何を伝えたいの?
「ははは、でも可愛いから許しちゃうんでしょ?」
「へへー分かりますか?もー肉球とかご褒美なのかなって!最近思っててー!」
「ご、ご褒美ですか……」
こうですか?頬パーン!
「はぅん!そ、そうそんな感じ!」
(見るな!そんな汚い大人見るなー!)
「中々ないいご趣味で……」
すまんのぅ、すっかりドM街道まっしぐらだよ、副店長は全く!
(お前が言うなよ!)
「あっあの、それで飼う資格とか、そう言うの必要でしょうか?何か紹介状のような?」
いや、王様なんだから自分で書けよ。
「あー!はいはい、書きます書きます!凄く覚えも良いし、ペットの事は分かってるーって感じなので!大丈夫ですよ!」
「ありがとう御座います!」
(そろそろ帰らないとヤバイと思うー)
「えっ!本当ですか……どうしよう…」
「……あれ?ポンコツさんスタイル?」
そうなんだけど違う。
「私が書きましょう紹介状、書けましたらお送りしましので、お暇が出来ればお知らせください、出来れば二時間ほど余裕を持って。」
「え?副店長知り合いだった?やっぱそんな感じのお客様?」
「あなたが思うどんなかは知りませんが失礼は無いようにお願いします。」
「し、失礼が無いように……?副店長にそこまで言わせる人って……何だろう?」
全然ピーンと来てない感じがらしいです。
「あ、はい、お願い、宜しく、します。」
カチコチじゃねーか!しっかりして!
(ほ、ほら!早く帰る!駄目よ!此処に居たら)
「そ、そうですね、はい、あの、はい、今日は無理を言ってすみません、帰りますので。」
「あら、そうですか、お送りします。」
やめたげてー!俺がするから!
ヒシッと少年王に抱きついて「きゃん!」
「あら?ワンコさんがしてくださるのね?」
コクコクコクコク!
「では、宜しくお願いします。」
「むー?きゅーちゃんが庇ってる!嫉妬!」
「店長一時間サボりましたね、残業です。」
「せっ殺生なー!」
ほら!行くぞ!少年王!!
ベシベシ叩いて急がせる、ハッとして慌ててお店を出る、最後に俺をギュッと抱いてくる。
おーよしよし、怖かったな!どんまい!
「スーハーはぁ怖かった……助かりました、はぁーではまた、会いましょう…」
おう、何か此処、トラウマの宝庫だな。
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